インタビュー&コラム
[インタビュー]2016.3.12
K-1×Krushモバイル特別インタビュー 山崎秀晃がトーナメントの裏側を明かす!(1)「左右田選手はガードの真ん中が空くんで、そこに右アッパーを狙いました」
    
 3月4日(金)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催された「K-1 WORLD GP 2016 〜-65kg日本代表決定トーナメント〜」で激戦を勝ち抜いて日本代表の座を手に入れた山崎秀晃。1回戦の左右田泰臣戦に始まり、準決勝で久保優太、決勝で野杁正明と錚々たるメンバーを下し、文句なしの日本一となった。山崎はいかにしてこのトーナメントを勝ち抜くことが出来たのか?
■山崎秀晃が-65kg日本代表決定トーナメントの裏側を語る!(2)>>

――-65kg日本代表決定トーナメント優勝おめでとうございます。試合直後も一夜明け会見でも周囲への感謝の言葉を述べていましたが、周囲からはどんな祝福の言葉をもらいましたか?

「試合が終わってすぐお世話になっている方々に一通り連絡させてもらったのですが『感動して泣いたよ』や『声を枯らして応援したよ』という言葉をもらいました」

――優勝という結果を出せたことについてはいかがでしょうか?

「一昨年、ゲーオ(・ウィラサクレック)にやられてから(格闘技を)続けようかどうか悩んでいる時期もありました。でも周りに支えてもらいながら何とか格闘技を続けてこれて、きれいごと抜きで周りの応援のおかげで自分はやってこれたので、そこでもう一つ、二つ頑張ることが出来ました。本当にこの優勝は自分一人の力ではないし、優勝という結果でみんなに恩返しできたことがうれしいです」

――結果を出せた今だからこそ言えることだと思うのですが、ゲーオに負けて格闘技を続けるかどうか迷った時期もあったのですか?

「はい。ここで負けたら(引退も)考えなあかんかなって時期もありましたし、そういう時に背中を押してくれる人がいたり、『お前の試合を見て俺も頑張ろうと思った』と言ってくれる人がいたり…そういう人たちの存在が次に進む糧になりましたし、何回も繰り返してしまいますが、本当に周りのおかげでここまで来れました」

――山崎選手を取材していて印象的だったのが、自分から"K-1"や"ゲーオ"という言葉を使うことはほとんどなくて、あえて口にしないようにしていた印象があります。

「(K-1に)呼ばれない限りは(K-1に)出られないわけですし、結果を残さないと試合も組まれません。(K-1やゲーオの名前を)自分の口に出すことでみじめになる部分もあったし、自分自身の悔しさやプライドもあったので、あまり口に出さないようにしました」

――しかし今回は左右田泰臣、久保優太、野杁正明という錚々たる選手たちを倒してのトーナメント優勝です。文句なしの日本一になったと思います。

「僕はその3人が日本のトップ3だと思っていたんで、改めて客観的に考えると『俺ってすごいことをやったんやなぁ』って思います。まだその実感がないんですけど、これからじわじわ感じるのかなと思っています」

――ではここからは各試合について聞かせてください。1回戦の左右田戦は一度も倒されたことがない左右田選手をKOするという衝撃的な試合でした。ずばり試合中に倒せそうな予感はあったのですか?

「まず1Rはいい距離で戦って自分の攻撃だけを当てるという作戦だったんですね。でも左右田選手が執拗に距離を詰めてきたんで、だったら一度、ガードを固めて相手のパンチを受けてみよう、と。その時に左右田選手のパンチを受けて『このくらいやったら自分から行ってもいい』と判断して、1Rの途中からガードして前に出る作戦に変えました。その時、左右田選手はガードの真ん中が空くことが分かったんで、まずはジャブを突いて様子を見ながら、そこから右ストレート・アッパーにつなげようと思って…という流れですね」

――試合中に戦いながら作戦を変えて、その作戦通りに戦った結果がKOにつながったのですね。

「結果的にはそうなりましたね。1Rは少し相手の出方を見ていて部分もあって、この展開だったら距離を取ろうと思っても埒があかんなって」

――一番手応えがあったのはどのパンチですか?

「右アッパーですね。あそこからパンチをまとめてKOしたんですけど、あの右アッパーはモロに入ったと思います。自分の拳にもかなり衝撃がありました」

■山崎秀晃が-65kg日本代表決定トーナメントの裏側を語る!(2)>>
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