インタビュー&コラム
[インタビュー]2016.3.19
K-1×Krushモバイル特別インタビュー 山崎秀晃がトーナメントの裏側を明かす!(2)「掛け蹴りは空手時代に使っていた技。ドラゴンで改良を加えて、踵で蹴るようにしました」
    
 3月4日(金)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催された「K-1 WORLD GP 2016 〜-65kg日本代表決定トーナメント〜」で激戦を勝ち抜いて日本代表の座を手に入れた山崎秀晃。1回戦の左右田泰臣戦に始まり、準決勝で久保優太、決勝で野杁正明と錚々たるメンバーを下し、文句なしの日本一となった。山崎はいかにしてこのトーナメントを勝ち抜くことが出来たのか?
■山崎秀晃が-65kg日本代表決定トーナメントの裏側を語る!(1)>>

――準決勝の久保優太戦は1Rにカウンターの右フックでダウンを奪われるという苦しい立ち上がりでした。

「ダウンそのものはタイミングを合わされたパンチで、あとにダメージが残るようなものではなかったです」

――ただし久保選手はディフェンス能力が高い選手です。このままポイントをリードされたまま逃げ切られるかもしれないという焦りはなかったですか?

「そうですね。でも自分のパンチが一発でも当たれば逆転できる自信があったんで、あきらめずに最後まで攻め続けました。途中でちょこちょこパンチが当たっていたんですけど、久保選手も耐えていて、結果的には一瞬のひらめきの“掛け蹴り”で倒すことが出来ました。だから結果オーライですね」

――3Rに久保選手から2度のダウンを奪った掛け蹴りには誰もが驚かされました。山崎選手はパンチの印象が強いですが、空手時代は蹴りも得意だったのですか?

「そうですね。空手時代は寸止めだったんで、掛け蹴りは足の裏でぺチンと顔面に当てれば一本だったんですよ。それをチームドラゴンに入ってから改良を加えて、踵で蹴るようにしました。練習では結構当たっていて、あれで青タン作る選手もいますね」

――このトーナメントのための秘策として練習していたわけではないのですか?

「掛け蹴りそのものはずっと練習で続けていたし、過去の試合でもたまに出しているんですよ、クリーンヒットしなかっただけで。決勝の野杁戦でも何回か出して当たってはいたんで、有効だったのかなと思います」

――先ほどは足の裏を相手の顔面に当てるということでしたが、踵でもピンポイントで狙って当てられるものなのですか?

「はい。足首の締め具合で距離を微調整できますし、軸足の返し方で距離を伸ばすこともできます。蹴る時に少し踏み込んで踵を掛けて体重を乗せることで、かなりインパクトがある蹴りになります」
――久保選手を掛け蹴りによる2ノックダウンでKOし、決勝では野杁正明選手と対戦しました。野杁選手が勝ち上がって来ることは予想していましたか?

「僕は決勝は野杁選手になるかなと思ってました。準決勝で野杁選手はHIROYA選手と削り合いになりましたけど、試合自体は名古屋の時と同じような戦い方で来たな、と。ただ自分自身、あの時は2カ月前に-63kgで試合したばかりだったので、-65kgに照準を絞って準備してきた今回とは違いました。あの時とは違う山崎秀晃を見せられたかなと思います」

――試合のものは山崎選手がパンチで攻め込み、野杁選手がローキックで盛り返すという展開でした。体力的にキツい試合だったにも関わらず、最後まで動けていましたよね。

「そうですね。(体力を)振り絞ったところはありますけど、要所要所で距離を取りながら息を戻してラッシュをかけて、上手くバランスを取って戦えたと思います」

――さて日本代表決定トーナメントを制して、次は6月24日(金)国立代々木競技場第二体育館「K-1 WORLD GP 2016 〜-65kg世界最強決定トーナメント〜」が控えています。世界トーナメントへ向けての意気込みを聞かせてください。

「そんなに日にちはないので、少し休んでトレーニングを再開します。あくまで今回のトーナメントは日本代表を決めるトーナメントなんで、しっかり世界トーナメントで結果を残さない、と。そうじゃなと日本トーナメントで掴んだ栄光も過去の栄光になってしまうんで、日本トーナメントで優勝したことが世界につながるように結果を残したい。-65kgは日本トーナメントの優勝者が世界王者なんだというところをしっかり示すつもりです」

――左右田、久保、野杁という日本のトップ3に勝ったことで、胸を張って日本代表として世界一を獲りにいくつもりですか?

「はい。日本代表決定トーナメントで優勝したことで、K-1-65kgの日本代表として、K-1を背負おうつもりで世界で大暴れします」
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