今大会で昨年11月の初代フェザー級王座決定トーナメント以来、約5カ月ぶりのK-1参戦が決まっている武尊。当初は武尊が会見に出席した上で、対戦相手が発表される予定だった。

　しかし武尊が当日朝に40度近い熱が出てしまい、インフルエンザに感染の疑いもあるため大事をとって欠席。この日は武尊欠席の中、スーパーファイトとして武尊VSビクトー・サラビアが発表された。

　サラビアはアメリカのムエタイビッグイベント「Lion Fight」で活躍するファイターで、軽量級離れした攻撃力を誇るハードパンチャー。デビュー戦が「Lion Fight」で組まれるという破格の扱いを受け、プロ2戦目にしてWBCムエタイ・アメリカ王者のアンディ・サインをKOするなど、戦績からは想像できない強さを見せて瞬く間にアメリカを代表するトップファイターとなった。

　サラビアはパンチ主体のファイトスタイルのため、首相撲とヒジ打ちが許されるムエタイルールでは持ち味を発揮できないこともあったが、首相撲とヒジ打ちがないK-1ルールではより強さを発揮するに違いない。

　また高校時代はアメリカンフットボール部に所属しながら、小遣い稼ぎのためにストリートファイトを繰り返していたという過去も持ち、武尊との一戦は壮絶な打ち合いが予想される。

　会見で読み上げられたコメントでもサラビアは日本のファンに強烈なメッセージ。

「K-1で戦うことはずっと俺の夢だった。アメリカで俺はスピードとパワフルなコンビネーションでファンを興奮させるファイターとして知られている。日本のファンも俺の爆発力に驚くことだろう。

　武尊は素晴らしいファイターだが、俺は自分のテクニックとパワーに自信を持っている。間違いなく言えることは、この試合はK-1ファンにとって最高のものになるだろう。

　そして試合が終わった時、誰もが“ビクト―・サラビア”の名前を忘れられなくなっているはずだ」

　新たな未知の強豪が武尊の首を狙ってK-1のリングにやってくることになった。なお会見を欠席した武尊は体調が回復後、改めて記者会見を行い、試合への意気込みを話すことになっている。