過酷なワンデートーナメントを制して、初代ライト級王座に就いたウェイ・ルイは黄金のベルトを肩にかけて登場。「K-1のチャンピオンになって、また記者会見に出席できて非常に嬉しく思います」と挨拶し、昨夜の3試合をそれぞれ振り返った。

「1回戦の佐々木選手との試合はダウンを取ることが出来て、自分なりに相手をコントロールする試合が出来て満足した戦いでした。

　準決勝で対戦したクリスチャン・スペトゥク選手は戦う前から非常にパンチが強い選手だと分かっていましたし、試合でも正にその通りでした。

　自分としては距離を取りながら、スペトゥク選手のペースを崩していこうというのが作戦で、その作戦が当たって勝つことができました。ただ少しでも距離感が狂って、相手の距離に入っていたら自分が倒される可能性があった危険な戦いでした。

　決勝で戦った平本選手は、18歳で非常に若い選手でしたが、蹴りもパワーがあって、パンチも凄く重かったです。1Rに左ジャブをもらって、今も目が腫れていますが、2Rは距離を取って戦うことが出来ました。

　3Rは平本選手が打ち合ってくると思ったので、手数で勝らないといけないと思って、自分も打ち合って、結果的に勝つことが出来ました」

　質疑応答では会見に飛び入り参加した佐藤嘉洋から昨夜の戦いぶりについて質問が挙がった。

「（ボクシングの練習もしている？）はい。私はこの2年間ボクシングの練習をしています。もともと散打から始まり、そこにムエタイの蹴りとボクシングのパンチが加わり、自分自身パーフェクトの形になっていると思います。

（決勝でのローキックのダメージについて）あのダメージはトーナメントの蓄積ではなく、決勝戦で負ったダメージです。おそらく平本選手は私がパンチで来るところをローキックで止めるという作戦だったと思います。試合中にダメージはありましたが、今はそこまでダメージは残っていません」

　ウェイ・ルイがK-1王者になったことは中国でも話題を集めており「私の周りの人たち、特に家族が喜んでくれました。自分自身も中国人として初のK-1チャンピオンになれたので、母国にも恩返しが出来たと思っています」。

　K-1王者としての今後の目標を聞かれると「K-1のリングで勝ち取ったチャンピオンベルトに誇りを持ち自分の実力を世界に示したいです」とウェイ・ルイ。「早い時期に防衛戦をやりたいと思うし、相手は強い選手なら誰でも構いません」と誰の挑戦でも受ける構えだ。

　その上でトーナメント出場選手の中で興味がある選手について聞くと、ウェイ・ルイは戦前から話した通り、ゴンナパー・ウィラサクレックと卜部功也の名前を挙げた。

「（興味がある相手は？）試合前も話しましたが、ゴンナパー選手ですね。ゴンナパー選手も自分の試合も見たことがあると言っていたので、もし機会があれば戦ってみたいです。（功也は？）もちろんです。功也選手とも試合をしてみたいです」

　明日帰国予定のウェイ・ルイは「私をサポートしてくれた人たちが美味しいものを食べに連れて行ってくれるということなので楽しみです。また時間があるなら日本を代表する風景や場所を見に行きたいですね」と日本を満喫したいとのこと。中国人初のK-1王者となったウェイ・ルイの次戦に期待大だ！