すでにK-1ファイターのRIZIN参戦が発表されていたが、ついにこの日の会見で出場選手・対戦カードが発表された。

　K-1からRIZINのリングに立つのは−55kg王者・武尊と初代Krush-65kg王者HIROYAの2人。HIROYAは29日の大会で総合格闘家の西浦"ウィキー"聡生と、武尊は31日の大会で中国の新鋭ヤン・ミンと、それぞれK-1ルールで対戦する。

　会見では榊原信行RIZIN実行委員長、高田延彦RIZIN統括本部長が両者の参戦・対戦カードについて話した。

榊原信行RIZIN実行委員長
「正式にK-1のみなさんの参戦を発表させていただきます。新生K-1は短い時間で一気に熱を作り出している、日本の格闘技で一番熱を作り出している新生K-1のみなさんが参戦いただくことをうれしく思います。

　そしてこれまでのK-1を引っ張ってきたHIROYA選手と新生K-1の象徴的な武尊選手の試合を発表させていただきます。

　HIROYA選手には総合の選手として西浦"ウィッキー"聡生選手。武尊選手には新生K-1にはないカテゴリーや国から選手を探し、今レベルが上がっている中国の新生ミン選手との対戦が決まりました。2人にはただ年末に試合をして勝つ姿を見てもらうという相手ではなく、キツい相手を用意しました。

　このまま勝って一年を終われるのか?　それとも一年の最後に土をつけるのか?　僕らとしても楽しみな、自信を持って送り出すカードです」

高田延彦RIZIN統括本部長
「HIROYA選手と武尊選手はK-1のトップファイターで2人ともかっこいい! 男が惚れるかっこ良さもあるし、これは女性人気もあるな、と。こんな2人が一たびリングに上がれば、相手を木端微塵にする試合を見せてくれるわけだし、これを出場全選手がやっている新生K-1は盛り上がるわけですよ。

　HIROYA選手はもともとテクニカルな印象あったのですが、最近はパワーをつけてパンチ一発で倒す。テクニックとパワーが合わさってファイトスタイルに変わってきたという意見を聞きました。ただ相手が相手です。西浦選手は過去にK-1のチャンピオンクラスとも好勝負をしていて、戦い方もトリッキーです。HIROYA選手が自分のペースで盤石に相手を仕留められればいい結果が出るけど、相手のペースに乗ると危険な相手です。

　そして武尊選手。対戦相手のデータがないのは嫌なもので、中国は打撃格闘技が盛んな国です。武尊選手としてもどんな選手が来るか分からない部分があると思います。でも武尊選手には相手に勝つ、自分らしく、自分の強さを見せつけて勝つ。その結果、最終的に見てくれた人たちを『HIROYAと武尊が良かった』『K-1最高だった』と思わせて帰すんだというモチベーションもあると思います。2人の試合に期待しています」

　会見には前田憲作K-1プロデューサー、武尊、HIROYAが出席し、それぞれRIZIN参戦への意気込みを語っている。

前田憲作K-1プロデューサー
「新生K-1は昨年11月に旗揚げ戦を行い、この1年で全6大会を満員で終え、地上波のレギュラー放送も始まりました。こうしてRIZINさんと一緒に格闘技を盛り上げられることをうれしく思います。年末にしっかりK-1の魅力をお届けしたいと思います」

武尊
「新生K-1の武尊です。僕はずっとK-1で戦ってきて、11月21日に防衛戦をやってKOで勝つことが出来たんですが、まだ暴れ足りない気持ちが残っていたんで、大晦日の大会に出ることができてうれしく思います。

　大晦日と言えば格闘技と思っていたけど、最近は開催されることがなくて、ファンとしても悲しい気持ちがありました。でもこうしてRIZINという大会が開催されて、そこに出ることをうれしく思います。

　僕は大晦日にK-1が最高の舞台だということを証明して、総合の選手やヘビー級の選手もいるけど、男子の中で再計量の武尊が一番面白かったという試合をして、僕がRIZINを喰ってやろうと思います」

HIROYA
「新生K-1から来たHIROYAです。8年前にK-1甲子園が出来て、大晦日に試合をさせてもらって、ここに戻って来ることが出来てうれしく思います。僕は新生K-1で試合をさせてもらって、総合格闘家の西浦選手と戦うことになりましたが、新生K-1の魅力を伝えられるようにしっかり仕上げてきます。29日に僕が盛り上げて、31日には武尊に新生K-1の魅力を伝えてもらいます」