明日のセミファイナル（第7試合）では-63kg王者・佐々木大蔵への挑戦権をかけて“ムエタイ大魔神”ゴンナパー・ウィラサクレックと石田勝希が対戦する。当初、ゴンナパーは別の相手と対戦を予定していたが、試合7日前に対戦相手が石田に変更することが発表された。（※タイトルマッチは4月大会を予定）

　会見に同席した宮田充K-1プロデューサーは「2月3日にRKS顕修塾さんを通して石田選手にオファーし、短いスパンで試合を受けてくださったことで、この試合が決まりました。石田選手、そしてRKS顕修塾さま、対戦相手変更を受け入れてくださったゴンナパー選手、そしてWSRフェアテックスジムさま、この場を借りて御礼申し上げます」とゴンナパー・石田両選手と陣営に感謝の言葉を述べた。

　会見で石田は「急遽試合が決まったのですが明日は自分の力を出し切ります」と挨拶。「オファーを受けた時は即決で『やってやる！』と思ったんですけど、いざ正式に決まったら『まじか…』と思いました（苦笑）」と試合を受けた時の心境を明かしつつ「変更前の試合を楽しみにしていたファンの方も多いと思いますが、少しでもKrushの力になれるように『石田がゴンナパーとやったら面白いんじゃないか？』と思ってもらえるように、今回の試合を受けました。試合を受けたからには必ず勝ちに行きます」と打倒ゴンナパーに燃える。

　減量や調整などに不安はないか？という質問には「3月のKrushで-63kgの試合がどんどん決まっていたので、いつオファーが来てもいいように練習はしていました。あとは減量の面でオファーを受けた2月3日から約7kgほど落としたんですけど、最初は64kgや63.5kgの契約体重でやらないか？という話もあったのですが、ゴンナパー選手はもともと-63kgで調整していて、-63kgでやることがプロとしての姿勢だなと思ったので-63kgで試合を受けました」と毅然と応えた。

　対するゴンナパーも「今とても身体の調子がいい。一か月ほど厳しい練習を積んできたから、誰と戦ってもいい試合が出来ると思う」と対戦相手変更に不安要素はなし。「練習してきたことが少しもったいない気持ちもあるけど、自分がやることは変わらない。石田はパンチが強い選手だけど、そのための準備は出来ている」と余裕をのぞかせた。

　自信たっぷりに語るゴンナパーに対して、石田は「僕にはパンチしかないと思うんで、蹴りが当たらない距離で戦って、パンチの打ち合いだったら自信があるんで、パンチでいきます」と得意のパンチでの正面突破を宣言。

「下馬評ではゴンナパー選手の方が上だと思いますが、試合が終わった時に『石田勝希、すごかったな！』と思ってもらえる試合をします。今まで僕は下馬評をひっくり返してきたんで、しっかりパンチで勝負したいなと思います」と下剋上に燃えている。

　会見の最後にファンへのメッセージを求めると、石田は「ほとんどの方がゴンナパーが勝つと思っていると思います。明日は判定決着にはならない・必ずKO決着でどちらかが立っていると思うので、もし僕が立っていたら『よくやった！』と言ってください」。ゴンナパーからは「明日は必ず勝つ。KOしか狙っていない」という言葉が飛び出し、隣でそれを聞いた石田は思わず苦笑いを浮かべた。

　会見場を立ち去る際、がっちり握手をかわしたゴンナパーと石田。ゴンナパーが石田を破壊するか？　それとも石田の一撃がゴンナパーを打ち抜くか？