第4代王者・卜部弘嵩が返上したベルトをかけて、全16選手参加によって争われる「第5代Krush -60kg王座決定トーナメント」。10・15「Krush.70」を【開幕戦 Round.1】、12・18「Krush.71」を【開幕戦 Round.2】とし、それぞれ1回戦・4試合を実施。2017年2月大会で準々決勝、4月大会で準決勝、そして5月大会で決勝戦という長丁場のトーナメントだ。

　この日の会見では12・18「Krush.71」で行われる1回戦・4試合が発表され、対戦カードごとに選手たちが登場し、トーナメントへの意気込みを語った。

　最初に発表されたカードは稲石竜弥VS安保璃紅の一戦だ。稲石は4・10「Krush.65」で“DYNAMITE”��橋佑太に勝利し、今回が2度目のKrush参戦。対する安保は9・30「Krush.69」のオープニングファイトで三輪裕樹にダウンの応酬の末に勝利し、トーナメント出場の切符を掴んだ。

　稲石は今年9月にBigbangライト級のベルトを獲得するなど30戦近いキャリアを誇る実力者。一方の安保はプロ戦績4戦4勝（4KO）の新鋭で、経験豊富な稲石に安保が挑む図式の一戦だ。

　Bigbangに続く新たなベルトをかけた戦いを前に稲石は「おばあちゃんを愛するおばあちゃん子ファイターの稲石です。先月、Bigbangの王座決定トーナメントで優勝しておばあちゃんにベルトをプレゼントしました。おばあちゃんがKrushのベルトを欲しいと言っているので、おばあちゃんのためにKrushのベルトを獲りたいと思います」と挨拶。

　今回は無敗の新鋭を迎え撃つ立場となるが「安保選手のKrushの試合を見て、いい試合をしている選手だなと思いました。対戦するとは思っていなかったけど、試合が決まった以上、ぶっ飛ばしたいと思います。無敗の選手に初黒星をつけるのは気持ちいいんで、今回も黒星をつけてやります」と不敵なKO宣言が飛び出した。

　一方の安保は「こんなに大きなチャンスをもらってうれしさがあって、まだ僕のことを知らない人がほとんだと思うんですけど、チャンスをものにして全勝で強さを見せつけたいと思います」とKrush2戦目で巡ってきたビッグチャンスに闘志を燃やす。

「まだ稲石選手の試合映像は見ていないのですが強い選手と聞いていますし、TRY HARD　GYMのみんなで作戦を立てて練習を頑張ります」と本格的な稲石対策はこれからとしながらも「27戦の選手とやったことはないのですが、胸を借りるつもりで全力で倒しに行きます」と語った。

　両者にKrushのベルトに対する思いを聞くと、稲石は「Krushはずっと憧れの舞台だったんで、そのベルトを獲っておばあちゃんに捧げます」、安保は「中学生の頃からKrushを見ていてずっと欲しかったベルトなんで必ず手にします」とコメント。

　稲石がキャリアの差を見せるか？　それとも安保が勢いと若さで勝利を掴むか？