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[ニュース]2016.12.13
松倉信太郎VS日菜太、K-1を巡る意地とプライドが激しく交錯!「俺は負けちゃいけない。刺し違えてでも勝つ」(松倉)VS「“3年早い”という試合をする」(日菜太)
    
 12月13日(火)東京・大久保のGSPメディアセンターにて、2017年2月25日(土)国立代々木競技場第二体育館大会で開催される「K-1 WORLD GP 2017 JAPAN 〜初代ライト級王座決定トーナメント〜」の追加対戦カードが発表された。
 6日にK-1への電撃参戦が発表された日菜太の対戦相手が松倉信太郎に決まった。

 日菜太はK-1参戦発表会見で「日本人は僕を喰ったらおいしい。ぜひ挑んできてください」と発言し、これを聞いた松倉が所属するTRY HARD GYMを通してK-1実行委員会に「日菜太と戦いたい」と直訴。K-1実行委員会は松倉・日菜太の両陣営に試合をオファーし、それを両者が受ける形で今回の一戦が決まった。

 今回、日菜太に挑戦状を叩きつける形になった松倉に険しい表情のまま会見に現れ、K-1で戦い続けてきた誇りと日菜太戦に臨む想いを熱く語った。

「今回の試合はすごく注目されると思うし、俺は日菜太選手の名前が大きいこととか、日菜太選手の凄さは分かっているつもりです。でも俺は日菜太選手が“K-1に出るから”これだけ注目される試合になったと思っています。

 俺はずっとK-1・Krushで戦ってきて、他の団体のことは分からないし、そこに口を出す資格はないです。でもK-1・Krushで戦っている選手は自分たちが戦う舞台が一番だと思って、一番にしようと思ってやっています。そしてスタッフさん含めてみんなが同じ方向を向いて頑張ってきた結果が今のK-1を作り上げていると思います。

(日菜太が)色んな団体で試合をしているのは強さがあるからこそだと思いますけど、ちょっと盛り上がっている団体に出るとか大きい団体に出るっていうのは自分たちとは違うと思うんで、俺はここで負けちゃいけないと思っています。

 日菜太選手には日菜太選手の正義や想いもあると思うけど、それは俺たちと違います。ここでどっちが正しいと言うつもりはないし、試合に勝った方が新しい歴史を作るし、勝った方が正しいです。みなさん俺の本気を見に来てください。必ず自分が勝ちます」

 この松倉の言葉を受けて日菜太が挨拶。「今回は松倉選手の挑戦状を受けることになりました。松倉選手はK-1甲子園からずっとK-1・Krushでやってきて、いい選手だと思います」と松倉を評価する一方で「でもまだ“3年早い”という試合をしたい」と格の違いを強調し「僕はK-1に参戦するにあたって、今のK-1ファンのみなさんに認めてもらうためにも全力で戦います。僕は2017年の自分が楽しみだし、最高の形で試合を迎えたいと思います」と締めた。

 続く質疑応答で松倉の言葉を聞いた率直な心境を聞かれた日菜太は「松倉選手からはK-1・Krushを背負って戦うという覚悟を感じました。今、僕はあれこれ言いたくないし、あとはリングの上で会話したいと思います」。

 さらに今の自分の立ち位置を「自分はK-1から4〜5年も離れていたので外敵と見てもらって構わない」とした上で「僕は来年、K-1でベルトを獲ります。それまで結果を出して、今のK-1ファンのみなさんにK-1チャンピオンとして認めてもらいたい」と結果で周りを納得させると続ける。

 また日菜太は「いつも試合が決まると僕から周りの人に連絡するのですが、今回は僕から連絡する前に僕のK-1参戦の記事を見た人たちから『試合を見に行きたい』と連絡がありました。これは昔、K-1に出ていた時以来です」とK-1参戦の反響を明かすと「僕はまたK-1が東京ドームで大会をやって、そこで試合をすることが目標です」と壮大な野望も語った。

 そんな日菜太に対して松倉は対抗心をむき出しにした。日菜太よりも勝っているところはどこか?という質問には「僕は日菜太選手の強さは分かっています。自分もチャンピオンを目指していないと言ったら嘘だけど、今は2月のことしか考えてないです。刺し違えてでも勝ちます」と言い切る。

 そしてK-1にかつての輝きを取り戻すと語る日菜太に対しても相容れない想いを口にした。

「日菜太選手はK-1に出て反響があると言っていたけど、今のK-1は同じK-1でも“新しいK-1”です。『昔のK-1は凄かった』とか『昔のK-1に戻す』じゃなくて、俺たちは未来や先を見て覚悟を持って試合をしています。昔のK-1に戻すんじゃなくて新しいK-1を作ってるんです。だから俺が日菜太選手に負けると、今K-1やKrushで戦っている選手に合わせる顔もないので、俺は絶対に負けちゃいけないと思っています」

 最後までお互いの主義主張、そしてプライドをぶつけ合った松倉と日菜太。まさに己の格闘技人生をかけた一戦になったと言えるだろう。
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