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[ニュース]2016.2.20
木村"フィリップ"ミノル、2016年は無冠の帝王を返上する!「ばっちり仕上げて次元の違いを見せる。拳で人生を掴んでいく」
    
 2月18日(木)東京・恵比寿のFighting Kairosにて、3月4日(金)東京・国立代々木競技場第二体育館「K-1 WORLD GP 2016 IN JAPAN 〜-65kg日本代表決定トーナメント〜」一回戦で野杁正明と対戦する木村”フィリップ”ミノルが公開練習を行った。
 昨年11月に王者ゲーオ・ウィラサクレックの持つタイトルに挑むもKO負けを喫した木村。2016年は再びゲーオに立ち向かうべく、日本代表決定トーナメントからのスタートとなった。

 この日は3分1Rのシャドーボクシングのみの公開で、実戦的な動きは見せなかったものの、シャドーボクシングだけでも十分にキレのある動きを披露。多彩なフットワークからシャープなパンチを繰り出し、ミドル、ハイ、飛びヒザ蹴りも織り交ぜ、調子の良さをうかがわせた。

「めっちゃコンディションが良くて、いつも言っていることだけど一番いい仕上がりかなと思います。ゲーオ戦が終わってから休みなく準備して、モチベーションも切らさずやってきたので、今まで一番自信があります」。木村は自らの仕上がりを自信たっぷりに語る。

 ゲーオとのタイトルマッチは木村にキャリアにおいても重要なターニングポイントであったが、あの敗戦が「あれだけすごい選手と戦って、ああいう負け方をして悔いが残るというよりも、トップの現実を見た感じがあったので、悔しさを引きずる感じもなくすぐにゲーオを超えたいと思った」と木村の闘志にさらなる火をつけた。
 今回は一日三試合の過酷なワンデートーナメントで、木村はスタミナ強化に着手。走り込みだけでなく、ジムワークでも練習の強度を上げて、スタミナをつけるための練習を増やし「1回戦で野杁選手に勝てば気持ちも身体も乗ってくる。あとはスタミナが続けば、どんな試合展開になっても勝ちに持っていけると思うし、誰が来てもいいようにみっちり対策も練っている」と準備万全だ。

 また11日のスカイツリーイベントではK-1公式サポーターの関根勤さんから「身体がデカくなった?」と聞かれ「秘密特訓の成果です」と答える場面があった木村。この日も秘密特訓についての質問が挙がり、詳細こそ明かさなかったものの、秘密特訓の成果には手応えを感じている。

「身体にいい反応というかいい形で出て来ているんで、客観的に見てパフォーマンスが上がって、アスリートとしてもファイターとしても一段階上がったと思っています。自分自身、初めて努力がこういうものだと分かって、いわゆる“血のにじむような努力”をやっているんで、その成果が出てきた感じです。内容は秘密ですけど、今までにないトレーニングを取り入れていて、試合を見れば変わったことが分かると思います。トーナメントは何が起こるか分からないけど、俺の相手にも何が飛んでくるか分からないよっていうのを準備しています」

 1回戦で対戦する野杁について木村は「1Rからアグレッシブに攻めて、野杁選手のペースを乱してかく乱して、自分の持ち味が出せる試合をする。多分かすりもしないと思うので、ばっちり仕上げて次元の違いを見せます。今の時期は不安も恐怖心もあるけど、試合当日は野杁選手がかすりもしない次元の強さにいると思うんで、それを見せるために準備しています。一瞬で終わりますよ」とキッパリ。いつものビッグマウス爆発…かと思いきや、野杁の強さを認めた上でこの試合を“人生をかけた挑戦”だと続ける。

「野杁選手は来年もあるだろうし、来年も頑張ってもらって。野杁選手が自分で『圧勝して当たり前』と思っているのは間違っていないし、その意識はあって当たり前。彼の過去の実績を考えれば、そういうマインドを持って当然だと思います。でも俺も同じようにそう思っているし、勝負事はお互いに挑戦なんです。野杁選手は間違いなく出場選手の中でトップだし、俺は彼のことを舐めているわけじゃない。俺も人生をかけて戦うし、野杁選手も人生をかけて戦うはず。お互い人生かけて戦うから挑戦なんですよ。

 俺はこういう性格だし言いたいことを言うから可愛がられないのも分かる(苦笑)。だから自分の拳でつかんでいくしかないんです。勝つのと負けるのでは全く違うというのは去年1年間で分かりました。タイトルとかトーナメントとか分かりやすい形でとらないと、いくらスーパーファイトでゲーオに勝っても意味がない。俺はタイトルマッチでゲーオに負けているから、ゲーオに勝ったことがあると言うつもりもないし、獲るべきところで獲る。意識もマインドも変えて(日本トーナメント優勝を)獲りに行きます」
 日本代表決定トーナメントからスタートする木村の2016年。今年は「去年自分になかったものを手に入れる」と、まだK-1・Krushで一度も手にしたことがないベルトやトーナメント制覇というテーマを掲げる。

「今年はK-1においてはタイトル、日本トーナメント・世界トーナメントを獲る。ノンタイトルですげえやつを倒しても、それは去年の俺のまんま。トーナメントは運もあるとか言うけど、それはワンマッチも変わらない。勝つやつは勝つし、本物か本物じゃないか。そこです」

 さらに過去2戦して1勝1敗の王者ゲーオにも触れて「あとは3回目のゲーオお兄さんと。今1勝1敗なんでね。初戦も内容では負けてたし、俺はほぼ2回負けたと思っているんで、次が3度目の正直です。2戦目の方が張り合えたし、張り合えたからこそああいう負けになったわけで、手応えは感じています」とゲーオとの決着戦に想いを馳せた。

 最後にファンへのメッセージを求めると「今年はいつも自分が獲って来れなかったタイトルを獲る年にする。そのためにはみんなの応援、力、愛が必要なんで、いっぱい応援してもらって、戦う自分を見て刺激を受けてくれたらうれしいです。ファイターはリング上では1人。そこで負けと向き合う姿は見ている人の刺激になると思うから、そこを見てもらいたい」と木村。さらに「ファンのみんなが何を望んでいるかというとビッグファイトだと思うし、ここからゆっくり名前を上げて行って何年後かにコナー・マクレガー(UFC世界フェザー級王者)あたりとラスベガスあたりでやれるところまで行く。夢とか希望じゃなくて、俺は本気でそうなろうと思っているんで、それをやらずには死ねないです」という壮大な野望も語った。

 2016年、木村は“無冠の帝王”を返上し、K-1の頂点を目指す!
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