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[ニュース]2016.2.24
久保優太、ジムを背負って生まれ変わった!「勝負への貪欲さや勝ちに対するハングリー精神が戻ってきた。“世界最強の久保優太”を見せたい」
    
 2月24日(水)東京・五反田のK-1ジムGOTANDAにて、3月4日(金)東京・国立代々木競技場第二体育館「K-1 WORLD GP 2016 IN JAPAN 〜-65kg日本代表決定トーナメント〜」一回戦でNOMANと対戦する久保優太が公開練習を行った。
 昨年4月に左右田泰臣に敗れて以来、約1年ぶりの試合になった久保。試合から遠ざかっている間に自身が代表を務めるK-1ジムGOTANDAを設立するなど、これまでとはガラリと変わった環境で試合に臨むことなった。久保は公開練習として1R1分30秒のシャドー、パンチのミット打ち、蹴りのミット打ちをそれぞれ披露。持ち前のスピード感あふれる動きを見せて、仕上がりの良さをアピールした。

 公開練習後の囲み取材で久保は「試合を来週に控えて、もうやることはやったって感じです。かつての自分が戻ってきたので、試合が楽しみです」と目を輝かせる。「今までのキャリアでリングに立てない期間もあったし、あまりブランクは気にしていません」と調整に問題はなく「このトーナメントにかける思いで、一生懸命やってきたので、あとはいい結果になればいいなと。勝負は時の運もあるんで、結果は神のみぞ知るですけどね」と表情は明るい。

 これまでK-1MAXやKrushで輝かしい実績を残し、一時は“-65kg世界最強”とも言われていた久保だが、ここ5戦は1勝4敗と結果を残せていない。特に前回の左右田戦での敗北で「試合前に怪我もあったり、自分がやりたいような動きも出来ていなかった。試合後に『自分のピークは過ぎたんだな』と思って自信がなくなって、引退しようかなと思った」ほどだ。
 そんな久保が再び戦う気持ちを取り戻すきっかけになったのは自らの城=K-1ジムGOTANDAを持ったことだ。久保はジムを持ってからの変化をこう語る。

「自分のジムを作って環境の変化があって、勝負への貪欲さや勝ちに対するハングリー精神が戻ってきました。自分が先頭に立ってジムを引っ張らなきゃいけない覚悟を持っているし、誰も負けるためにリングに上がるわけじゃない。ジムには僕を目指して来てくれた子たちもいるんで、その子たちには負けられないし、一緒に強くなりたい。今までは自分のことだけしか考えてなかったけど、環境の変化で気持ちが変わりました。

 僕もデビューしてキャリアを重ねて、少しなあなあの部分もありましたけど、ジムを持ってそういうものがすべて切り替わって再スタートすることが出来ました。その時にこうやって-65kgの日本トーナメントのチャンスを与えてもらって、今は練習環境も変わって『どうやったら強くなれるんだろう?』と自分で考えながらやっています。

 そうやって今出来ることを一生懸命やろうと思って頑張っていたら、『あれ? まだ結構いけるな』と思ってたんですよ(笑)。そうやって強くなっている自分が楽しくて、今は格闘技が楽しいです。だからあとは新生K-1で結果を残すのみです」

 ジムの所属選手は久保一人だが、プロ経験者やアマチュア大会で実績を残している選手など、ジムにはプロを目指す選手たちが約6名在籍。Krushやプロボクシングでも活躍した実弟・久保賢司がトレーナーを務めるジムで厳しい練習を続けている。またK-1ジム目黒まで出稽古に赴いてスパーリングを重ね、準備を続けてきた。

 その成果はトレーニングウェアからのぞく太ももの筋肉からも見てとれ「2011年〜2013年頃の17連勝していた頃の自分と今の自分を比べて足りないものを考えて準備してきました。あの頃の自分を取り戻すために3週間の走り込みだけの合宿もやったし、みなさん前日計量で僕の身体を見てびっくりすると思いますよ」と自信たっぷりに語った。

 対戦相手のNOMANは自らの公開練習で「久保選手の負けパターンを分かっている」と語っていたが、「それは僕自身が良く分かっているし、確かに最近は自分のことを対策されている部分もあった」と久保自身も理解していること。その上で「今まで本能で戦っていたというか、そこまで考えずに戦っていたのですが、今は考えて戦うようになりました。それプラス気持ちの面では、格闘技が好きだとか試合が出来る喜びを感じているので、戦い方は変化はしていますね。今回は違った形でニュースタイルを出せるんじゃないかなと思います」とまだ誰も見たことがない久保優太を見せるつもりだ。

 また一回戦にすべてをかけると宣言しているNOMANに対し「もちろんそこの怖さはあります。確かに優勝するためには1試合で100%は出しきれないんで。でも僕は今回のトーナメントにかけているんで、1試合=120%×3の360%でいきます!」とこちらも全力で叩き潰す覚悟だ。
 これまで何度もワンデートーナメント経験している久保は「毎回トーナメントはやだなって思います」と苦笑い。その一方で「過去の自分の試合を振り返ると、記憶と思い出に残っているのはトーナメントなんですよね」と様々なドラマと感動を生むトーナメントの醍醐味と魅力を肌で感じており「だからなんだかんだでトーナメントは楽しみです。今回はいい思い出を作って、新しい青春の1ページを刻みたいです」と続けた。

「このトーナメントで世界最強の久保優太を見せたいという想いがすごくあります。そのために頑張ってきたので、あとは試合当日を迎えるだけです。3月4日は僕が優勝する姿をお見せします」。新たな環境で再スタートを切った久保は日本トーナメントでかつての輝きを取り戻すことが出来るか?
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