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[ニュース]2019.2.24
「K'FESTA.2」3.10(日)さいたま ウェルター級王者・久保優太、ベルトを守って発言権を得る!「今回はベルトを守る、さいたまのリングに立つ、たくさんのお客さんの前で試合できることがモチベーション。先のことはベルトを防衛してからのお楽しみです」
    
 2月23日(土)東京・K-1ジム五反田にて、3月10日(日)さいたまスーパーアリーナ・メインアリーナで開催される「K-1 WORLD GP 2019 JAPAN 〜K'FESTA.2〜」の[【DIVINER Presents】 K-1 WORLD GPウェルター級タイトルマッチ/3分3R・延長1R]で挑戦者・城戸康裕と対戦する王者・久保優太が公開練習を行った。
 昨年3月の「K'FESTA.1」での初防衛戦でメルシック・バダザリアンに判定勝利して以来、約1年ぶりの試合となった久保。公開練習では矢口哲雄トレーナーの監督のもと、黙々とサンドバックにワンツー、左右のミドルキックを打ち込んでいった。

 公開練習後のインタビューで久保は「試合前のこの時期はいつもコンディションが悪いので辛いです」と苦笑い。今回がプロキャリア60戦目となるが「最近は試合の一カ月前から本格的に練習するようになったので、練習も減量も普段やらないことを急にやるので大変です」と“久保流”の調整を続けている。

 対戦相手の城戸対策についても、試合3週間前の時点で「ちょっと映像を見ただけど本格的に研究はしていない。今はデジタル社会で、いつでも映像が見られるので、もうちょっとしたら見ようと思います」。

 これまで記者会見やインタビューで「僕と城戸選手の試合は面白い試合にならない」と公言してきた久保は、この日も「この試合は2000%塩試合(つまらない試合)になる」と塩試合予告。「ずっとそれを言ってきてスッキリしてたのに、発表された試合順を見たら第2部の最終試合に組まれていて『えっ!?中村プロデューサー!!』とスマホにツッコミました」と複雑な表情を浮かべていた。

 なかなか試合モードの言葉が出てこない久保。では今回の試合にはどんなモチベーションを持っているのか? 久保は対戦相手に対してではなく、ベルトを守ることやさいたまスーパーアリーナ・メインアリーナの大舞台で戦えることにモチベーションを感じていると持論を展開した。

「僕はもともと対戦相手には興味がないし、正直、相手に対してのモチベーションはゼロです(苦笑)。今回はベルトを守ることに重点に置いているし、自分自身が選手として落ちているか落ちていないかの挑戦です。

 今回は約1年ぶりの試合で、やっぱり僕も年齢と共に衰えていると思うんですよね。でも相手や周りにそう思わせないように強がって頑張ろうかなと思っています。だからベルトを守ること、さいたまのリングに立てること、たくさんのお客さんの前で試合できることがモチベーションです。

 僕は小学生の時にK-1の華やかな舞台に憧れて、ピーター・アーツや魔裟斗さんに憧れてK-1ファイターになることが出来ました。だからさいたまスーパーアリーナのような大きい会場で試合ができるのはうれしくてたまらないし“テンションあげ”です」

 以前はジョーダン・ピケオーとの対戦に興味を示していた久保だが「あれは目の前でピケオーが(木村"フィリップ")ミノルくんにああいう形で勝って、リング上から『やろうぜ!』と言われて僕もテンションが上がったから。だから今回の大会でピケオーと野杁正明選手がどういう試合をするかによって気持ちは変わる」と現在は流動的。

 あくまで王座を防衛することが第一優先で「勝たないと発言権はないし、先のことは僕がベルトを防衛してからのお楽しみ。これから僕もあと何試合できるか分からないし、現役を続けるうえでのモチベーションとして新しいチャレンジを考えている」と城戸戦の結果で今後の進路が分かるとした。

 いずれにしても久保がファイターとしての集大成を意識していることは事実だ。インタビューの後半には「どう現役生活を締めくくるか?」についても語った。

「(いつまで現役を続けるか?)本当はすぐにでも引退したいくらいです(笑)。2年前の初代K-1ウェルター級王座決定トーナメントの時に負けたら引退しようと思って頑張ったら優勝できちゃって。あの時はめっちゃうれしくて泣きました。正直あそこで優勝できるとは思っていなくて、あの時はまだまだいけると思いました。でもバダザリアンと防衛戦をやったら練習がつらいし、身体の色んなところも痛くなる。燃え尽き症候群ではないですけど、そんな感じになっていました。

 でも僕にもごくごく一部にファンの方がいて、僕の試合やテクニックを楽しみにしてくれている人たちが少しはいます(苦笑)。ほとんどのお客さんは派手なKOが見たいと思うのですが、1割くらいは僕のテクニックを見たいという需要がある。僕はそういう方のために頑張りたいし、K-1の隙間産業を狙っていきます。

 本当に現役をいつまで続けられるか分からないし『昔は強かったよね?』とも言われたくない。引き際のことはいつも考えているので、将来のことも考えて良い時に引退したいです」

 最初から最後まで自分のペースで言葉を続けた久保。城戸を下してベルトを防衛し、新たな挑戦に突き進むことはできるか?
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