ニュース
[ニュース]2019.3.12
「K'FESTA.2」一夜明け会見(5)武尊・皇治・木村"フィリップ”ミノル
    
 3月11日(月)東京・飯田橋にあるホテルメトロポリタンエドモントにて「K-1 WORLD GP 2019 JAPAN 〜K'FESTA.2〜」の一夜明け会見が行われた。
 昨夜は日本vs世界・7対7の最終試合としてラジャダムナンスタジアムの現役フェザー級王者ヨーキッサダー・ユッタチョンブリーと対戦し、2RKOでK-1vsムエタイ頂上決戦を制した武尊。

 一夜明け会見ではヨーキッサダーのミドルキックで腫れ上がった両腕を見せて激戦を振り返りつつ、今後は「勝つことで僕の格闘技人生で僕自身が満足出来る、『この人とやれて良かった』って思える試合をしていきたい」と自分自身が価値を見出せる試合をやっていきたいと抱負を語った。

「昨日はたくさんのご来場ありがとうございまいした。昨日の試合は本当に僕の中で人生の中で大一番で、めちゃくちゃ気合いを入れてやった試合で、相手に対してもやっぱり凄い思い入れもあったし、リスペクトもありました。僕が格闘技を始めた頃に、本当にムエタイが最強だと思ってムエタイの修行にタイに行ったりして、ラジャダムナンスタジアムで出場したこともあって、そこでムエタイの凄さを肌で感じました。それを約10年間ずっと追いかけてきたんで、今回ラジャのチャンピオンと戦って勝つことが出来て、僕の人生の中では本当に大きな進歩というか、階段だったかなと思ってます。

(実際にヨーキッサダーと戦ってみた感想は?)足が金属バットでしたね(苦笑)。ミドルキックって何発かは耐えれるんですけど、一発蹴られて『耐えられないな』と思って、そこから中に入れなくなりましたね。僕の試合をずっと見てる人は、こんなに入れない僕を見たことなかったと思うんですけど、実際に腕がヤバイんですよ。(腫れ上がった両腕を見せると会場から悲鳴のような声が上がる)

 パンパンで今は握力ないんですよ。今までこういうふうになった経験はなかったし、ミドルがこんなに痛かったのは初めてですね。ヤバイっすよね(苦笑)。一発で『これはもらい続けたら腕が折れるな』と思って距離取ってたんですけど、遠い距離だと蹴られるから『2Rは僕の腕が壊れるか、覚悟決めていくか、どっちかしないと負けちゃうな』と思って、覚悟を決めていったパンチが一発で当たったって感じでしたね。

(昨日の試合後に『これからは意味のある試合をしていきたい』と発言していたが?)意味のない試合はないと思うんですけど、僕も現役生活であと何試合出来るか分かんないって自分で思っていて、その中で今回の試合みたいな、勝つことで僕の格闘技人生で僕自身が満足出来るというか『この人とやれて良かった』と思える試合をしていきたい。そういう意味での“意味のある試合”という言い方をしました。

(“意味のある試合”は地上波の生放送や東京ドームで出来るようなカード?)そうしてもらえるのなら、それも意味のあることだし、僕自身が格闘家として満足してやれる相手、格闘家人生の中で絶対やっておきたい相手だったら意味のある試合になると思います。(それはキックボクシングルールでもK-1ルールでも?)別にルールは問わないです。僕がやりたい相手で、その相手がやりたいルールだったら、僕は総合でも何でもやろうと思ってるんで。

(K-1の年間スケジュールも発表されたが、今後どの辺から出たい?)今年はK-1も地方大会も増えたり、あと初両国大会、横浜アリーナもあるんで出来れば全部出たいですけど、さっきも言ったように、一試合をやるのに命を削ってるんで。試合だけじゃなくて、試合までの追い込み期間の2カ月ぐらいは本当に命を削ってやるんで、心身のダメージもあるし、命を削るだけの意味のある試合をしたいと僕自身が思ってるんで。そういう相手がいれば、全大会出たいと思ってます。

(アメリカ修行でUFCチャンピオンのTJ・ディラショーなどとも接したと思うが、そういったMMAのトップファイターとK-1のリングで戦ってみたいと思ったことは?)それがお客さんが望む試合ならやりたいなと思うし、TJとは仲良いんでやりたくないですけど(苦笑)、総合の同じぐらいの階級のチャンピオンとかだったら、世界で注目されるカードになると思うんで、盛り上がるならぜひやりたいですね。

 正直僕は体重も問わないんで、今も全然減量もないし、落とそうとすればフェザー級まで落とせるし、上げようと思えばもうちょっとあげれるし、階級はそんなに問わないですね。今日はたくさんのご来場ありがとうございました。昨日僕が『格闘技ブームのスタート』って言ったんですけど、会場に来てくれたお客さんだったり、今日も試合じゃないのにこうやって足を運んでくれて、イベントに参加してくれるファンの人達がいてこそ格闘技ブームが大きくなっていくと思う。今日ここにいる人たちはみんなその一人だと思ってるんで、一緒にこれからも盛り上げていってもらえたら嬉しいです」
 日本vs世界・7対7に出場し、ドイツのヤン・サイコと対戦した皇治。試合前から「今回は倒して勝つ」とKO勝利を予告していたものの判定勝利に終わった。一夜明け会見では「反省してます」と切り出し、「いつになくテンション低いですよ」と語ったものの、今年も開催が発表された大阪大会(8月24日、エディオンアリーナ大阪)へ向け、今回も“皇治節”で意気込みを聞かせた。

「いやぁ、反省してます。初めてですね、結構ヘコんで(苦笑)。あのヘンテコリン(=ヤン・サイコ)は倒さなあかんでしょう。いい奴やったですけど。勝つことは当たり前で倒すことにこだわってるから、ちょっと珍しくマジでヘコんだっすね。女の子に癒してほしい。誰か癒して(笑)。倒そうとしすぎてカチコチになって、(パンチを)ぶん回しとったですね。“人間ってこんなに倒れへんか”思うて。あいつも空気読んで倒れろよみたいな(苦笑)。

 やってきたことを何一つ出されへんかったんですね。内山(高志)さんにもすごく教えてもらったんですけど、そりゃあんな世界のパンチを3カ月教えてもらってすぐに出せたら苦労せんわっていう話ですけど。それにしても出されへんかったからショックで。いつになくテンション低いですよ。

 マジで、武尊の首を狩るまでは誰とやっても勝つのは当たり前と思ってるから、楽勝で勝たなあかんと思っていたし、ほんまにぶっ倒したろう思っていたんですよね。やっぱりファンにこれだけ期待させていたし、『盛り上げたい盛り上げたい』言うて、『倒す』って約束したから、それを守れへんかったのはすげぇ反省してますね。

 でも、俺の間接株上がりはスゴいでしょ?武尊がラジャのなんか顔がゴツゴツした奴(=ヨーキッサダー・ユッタチョンブリー)をKOで倒してくれたから(KOされなかった)俺がラジャの奴より強いっていうことですよね? 俺はその間接株上がりをして、今武尊くんを育ててます。武尊くんがいろんな奴に勝って、KOをしてくれたら俺の株が勝手に上がるっていう俺のシナリオなので。

 それであいつをええ感じに育てたところでもう1回俺があいつの首を狩ったら最高かなと。そういう作戦を立てています。だから今、俺は武尊くんを大事に育てているんです。

 大阪大会はもう俺出ない。今日は俺テンション低いですよ。マジでヘコんでますからね。昨日はもう『最高!』言っただけですやん、俺(苦笑)。もうほんまに反省会です。大宮司さんにずっとお話してもらって、マジで凹んでますよ。もうK-1やめようかな(苦笑)

(ここで自身の顔が大きく写された大阪大会のポスターがお披露目される)

 何のポスターか分かれへんでしょ、これ(笑)。まぁ、俺がおらな盛り上がらへんと思うし、また大阪で開催できることが嬉しいです。やっぱり盛り上げたいから、それなりの選手とやりたいと思ってるし、俺が今1番人気あるとまた勝手に思ってるから。おらんでしょう、俺とやっても盛り上がるのって。やっぱり武尊ぐらいしかおれへんと思うから。そうやけど武尊はいま育ててるから、もうちょっとあいつは置いといて。そうなったらおれへんですね。

 あっしー(芦澤竜誠)が頑張ってくれればよかったんですけどね。まぁ、でもあの子は男を貫いてくれると思うから、俺に追いつくまで頑張れっていう感じで。せやから8月はいまのところおれへんですね。だからもうマイクパフォーマンスでいいんちゃいますか、8月はメインイベント、俺のトークショーで(笑)。

 でも真剣に、俺マジでなんで強くなろうか思ったかっていったら、やっぱり“格闘技界を盛り上げたい”っていうのが1番あって、そのためには俺がやっぱり倒していかなあかんっていうのがすごいあるので、倒せるように必死こきますし、そういうカードがやりたいんですよね。

 だからいいんじゃないですか、K-1大阪でみんながビックリするようなカードを俺がやったりしても。それを俺はK-1に期待していますし、なんかみんながビックリするカードをとりあえずやりたいですね。みんなが盛り上がればそれで嬉しいですし。

 何か俺にしかできんことをこれからもやっていくし、とりあえず今日はヘコんでるから、近々オフ会するから、みんなで酒飲もう。みんなで酒飲んで、みんなではしゃいでちょっとゆっくりします。で、やっぱり格闘技界を背負うって俺はずっと言ってるから、それなりの試合を見せたらなあかんと俺は最近ほんまに思ってるんですよ。だからちょっとだけ女遊びして、その後また練習しますよ。頑張ります!」
 スーパー・ウェルター級で活躍している和島大海を豪快な連打で沈め、“お祭り男”の本領を発揮した木村"フィリップ"ミノル。一夜明け会見では「テクニカルな感じで倒そうと思ってたけど、まあパンチが効いてからいつも通り強引に(笑)。でも自分自身、ピケオー戦とは全く違った成長を見ることが出来た」と昨夜のKO劇を振り返る。

 2度目の出場となった「K'FESTA」の演出については「昨日のK-1は入場ゲートから作りから、正直完璧」と大絶賛。今後については「これだけ役者が揃ってる階級も中々ないと思うし、トーナメントをやって一番を決めたいなって常々思ってます」とウェルター級トーナメントの開催を熱望した。

「(前日会見と同様にポルトガル語で挨拶し)昨日は本当にありがとうございました。まず生き残ることが出来て嬉しいですね。スーパー・ウェルター級のトップの選手、強い選手に勝てて締められたことが嬉しいです。(改めてK'FESTAのリングに立った時の雰囲気は?)ちょっと上から目線で言っていいですか(笑)? 昨日のK-1は完璧! 入場ゲートから作りから、正直完璧。申し分なかった。ただね、ちょっと(K'FESTAのリングに)上がるレベルに達してない選手が多かったなぁ。さいたまスーパーアリーナっていう、僕らが子供の頃から見てきた舞台に立つにはまだ選手のレベルどうこうじゃなくて器的なものが……とは思いましたね。

(試合前の発言どおり、往年のK-1ファンも沸かせるような試合が出来た?)そうですね。もしかしたら往年のK-1ファンからはまだまだインパクトが足りないって言われるかもしれないですけど、絶対KOはしてやろうと思って、それは狙っていきましたね。(昨日の戦いではパワーよりスピードを意識して戦った?)そうですね。昨日はテーマとしては強引に倒すわけじゃなくて、テクニカルな感じで倒そうと思ったんですけど、まあパンチが効いてからいつも通り強引にいって(笑)。でも自分自身、ピケオー戦とは全く違った成長を見ることができました。

(ウェルター級のトーナメントを開催してほしい?)これだけ役者が揃ってる階級も中々ないと思うし、昨日は久保選手のタイトルマッチがありながら僕の試合もあって、野杁(正明)選手とピケオーのテーマのある試合もあったわけで、トーナメントをやって一番を決めたいなって常々思ってます」
K-1トップページへ戻る