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[ニュース]2022.10.14
「K-1 WORLD GP」12.3(土)大阪 初代バンタム級王者は誰だ!? 池田幸司、石井一成、黒田斗真、壬生狼一輝、世界の強豪がワンデートーナメントでベルトを争う
    
 10月14日(金)都内にて、12月3日(土)に大阪・エディオンアリーナ大阪で開催される「K-1 WORLD GP 2022 JAPAN」の第一弾対戦カード発表記者会見が行なわれた。
 昨年から本格始動したK-1バンタム級の初代王座をかけた8選手参加による「K-1 WORLD GP 初代バンタム級王座決定トーナメント」の開催が決まった。会見に出席した中村拓己K-1プロデューサーはトーナメント開催の経緯を以下のように説明した。

「今年に入ってK-1では各大会でワンデイトーナメントを開催してきましたが、大阪でもトーナメントを行います。トーナメントの内容は53kg・バンタム級の初代王座決定トーナメントでせ。去年、K-1でバンタム級が本格的にスタートし、5月の日本最強決定トーナメントでは黒田斗真選手が優勝を果たしました。
そこからKrushを中心にバンタム級の選手たちの試合を組み、池田幸司選手が現在タイトルを保持しています。そして今年8月から石井一成選手もK-1に参戦して、バンタム級は選手層も厚くなり、熱い試合が続いていて盛り上がってきています。トーナメントをやるならまさに今このタイミングだろう、と。満を持してのトーナメント開催だと思います」

 トーナメントには現Krushバンタム級王者の池田、9月にWBCムエタイ世界王者となった石井、K-1バンタム級日本最強決定トーナメント優勝の黒田、前Krushバンタム級王者の壬生狼一輝など日本人トップ選手4名、海外の強豪4選手が参戦。以下の組み合わせが発表された。

一回戦(1):池田幸司vsアンビ・エンスエ・アボモ
一回戦(2):石井一成vsオスカル・ボルケス
一回戦(3):黒田斗真vsヨーシラー・チョー.ハーパヤック
一回戦(4):壬生狼一輝vsサンベル・ババヤン

準決勝(1):一回戦(1)勝者vs一回戦(2)勝者
準決勝(2):一回戦(3)勝者vs一回戦(4)勝者

決勝:準決勝(1)勝者vs準決勝(2)勝者

 会見には日本人4選手が出席して意気込みを語った。Krushバンタム級王者の池田は、赤道ギニア出身でスペインを中心に活躍するアボモと対戦。筋骨隆々のアボモを見て「いかつすぎませんか?」と開口一番に不安を口にした池田だが「僕はK-1で頂点に立つために格闘技をやっているので、(チャンピオンに)ならないといけないと思っています」と、ベルト獲得への意気込みを語る。対戦相手のアボモも「K-1チャンピオンという称号は必ず手に入れたいものだ。ファンが楽しめる危険で魅力的な試合をみせて勝つ」と、赤道ギニア初のK-1王座獲得を狙う。

 K-1王座に照準を定めた石井の一回戦の対戦相手は南米・エクアドル出身のボルケス。「このトーナメントに18年間の想いをぶつける。僕が『K-1バンタム級を創っていく』と言ったんですけど、ここがバンタム級のスタート。絶対に勝ちに行きます」と悲願のK-1王座獲得とバンタム級エースとしての決意を語った石井に対し、ボルケスは「石井は世界トップクラスの選手だが、自分の実力を見せる最高のチャンスだと思う」と闘志を燃やしている。

 K-1バンタム級日本最強決定トーナメント優勝の肩書きを持つ黒田は「このトーナメントで負けたら全てを失う。死ぬ気でこのベルトは獲りに行く」と覚悟の挨拶。対戦相手のヨーシラーは現在16連勝中・約3年間無敗という脅威的なレコードを誇るオムノーイスタジアムのバンタム級王者。「アグレッシブでK-1でも戦っても強いなというのはパッとみっても思う」と、中村K-1プロデューサーもその能力を高く評価しているムエタイの強豪。主催者を通じて「バンタム級でもムエタイが一番だということを証明したい」とムエタイ旋風を巻き起こすつもりだ。

 最後にマイクを握ったのは壬生狼一輝の兄を名乗るグレート・ミブ。2019年以来のK-1参戦となるサンベル・ババヤンの名前をジャイアント馬場さんに関連づけ「馬場に対抗できるのは会長しかおらんやろ」と、アントニオ猪木さんを自身に憑依させるパフォーマンスを披露し、会場を独特の空気で盛り上げた。

池田幸司
「まず1回戦のアボモ選手いかつすぎませんか? 53kgで黒人なんて見たことないのでちょっとビビっちゃってるんですけど、しっかり倒して勝ちます。(ベルトへの想いは?)僕はK-1で頂点に立つために格闘技をやっているので、チャンピオンにならないといけないと思っています。(1回戦の相手の印象は?)試合映像もいくつか見たんですけど、結構アグレッシブで力強い選手だと思います。飛びヒザ蹴りもジャンプ力があってもらったらやばいなって思ったので、そういう技は警戒しつつ、テクニックで勝とうと思っています。ちなみに気になって相手のFACEBOOK見をたら、ドラゴンボールの孫悟空が好きらして、そこで一気に親近感が湧いちゃいました。試合に支障が出たらまずいので見るのをやめてます(笑)。

(決勝戦の相手について)決勝戦は黒田選手が上がってくると予想してますね。タイ人もめちゃくちゃ強い選手なんですけど、K-1ルールだったら黒田選手がそのまま決勝まで来るんじゃないかと思います。実際に僕も去年5月に黒田選手に負けてるので、そこは必ずリベンジして決勝で倒したいです。(石井の存在は意識している?)もちろんしてますね。他団体で活躍している選手がK-1に来てくれたので思い通りにさせないぞって気持ちと、自分の実力を石井一成選手と対戦して試したいなっていう気持ちがあります。石井選手と戦えばハイレベルな試合が見せられるんじゃないかと思います」

アンビ・エンスエ・アボモ ※会見欠席のためメッセージのみ
「K-1で試合が決まって、とても興奮した。池田はレベルが高くていいヤツそうだが、俺のパンチでマットに沈めてやる。K-1チャンピオンという称号は必ず手に入れたいものだ。ファンが楽しめる、危険で、魅力的な試合を見せて勝つ」

中村プロデューサー
「池田選手はKrushバンタム級チャンピオンの選手で、日本最強決定トーナメントでは黒田選手に敗れたんですけど、その後は4連勝していて4つの勝利のうち2つがKO勝利で、判定勝ちだった試合でもダウンを取って勝っていて、本人が言っているように“倒すバンタム級”をKrushのリングで見せてきた選手です。対戦相手のアボモ選手は赤道ギニア出身の選手で、基本的にはスペイン・ヨーロッパで試合をしている選手なんですけど、黒人選手らしく体つきがゴツくて身体能力が高いファイターながら、技もテクニカルで技術があるタイプです。池田選手とは技の攻防というところでも噛み合う相手になると思います」

石井一成
「まずはこんなに早くバンタム級の世界トーナメントを開いていただき、K-1関係者の皆様ありがとうございます。そして、僕が格闘技を始めた時のきっかけであり、夢である世界チャンピオンになる日が12月3日にきました。トーナメントに18年間の想いをぶつけて、僕が『K-1バンタム級を創っていく』と言ったんですけど、ここがバンタム級のスタートとして絶対に勝ちに行きますので、応援よろしくお願いします。

(ベルトへの想いは?)K-1のベルトは僕が格闘技を始めたきっかけでもありますし、僕の夢であるK-1世界チャンピオン、まずその夢を果たすためにこのトーナメントがあって、僕がチャンピオンになる日だと思ってます。そして、ここからが僕の再スタートでありここからのいろんな目標があるので、まずは絶対にK-1の世界チャンピオンになります。

(1回戦の相手の印象は?)試合を見させてもらったんですけどアグレッシブで、ただスピードは僕の方が全然早いなっていう印象です。あとは今までタイ人や日本人とやってきて、また違うテクニックなどエクアドル人ならではのものを持っているポテンシャルを感じたので、そこは気をつけようと思っています。(決勝戦の相手について)理想は一輝なんですけど、やりたい選手は黒田選手、もしくは相手のタイの選手です。実はこのタイの選手、ムエタイをやってる人ならみんなが知ってるぐらい強いので、決勝でムエタイ対決っていうのもアリだなと思ってます。

(池田・黒田がSNSでWBCムエタイ王座を獲った時の石井にリアクションしたことについて)福岡大会が終わった後に2人の名前を上げさせてもらったんですけど、僕の理想は準決勝で池田選手とやって、決勝で黒田選手とやりたいです。僕も今年の4勝のうち3勝はKOで勝ってきて、福岡大会のときは左のパンチを封じて右で倒して、前回のWBCでは左の拳が復活したのでフルパワーで行きました。12月もフルパワーで全試合KOを狙って、池田選手も黒田選手も倒しにいくので試合するのが楽しみです」

オスカル・ボルケス ※会見欠席のためメッセージのみ
「K-1という立ち技格闘技の最高峰の舞台で戦うことが決まって、本当に嬉しい。石井は世界トップクラスの選手だが、自分の実力を見せる最高のチャンスだと思う。バンタム級がスピード・フィジカル・テクニック、どれをとっても最高の階級だというところを見せて、そのなかのチャンピオンになりたい」

中村プロデューサー
「石井選手はムエタイで数々の実績を残して、今年の8月からK-1のリングに参戦しています。K-1デビュー戦になった福岡の試合では見事なKO勝利を収め、9月にWBCムエタイの世界タイトル戦も行って、その試合も1RKO勝利でタイトルを獲得しました。石井選手はK-1に初めて出る時の会見でも、自分がこのバンタム級を創るとコメントしていて、本当にその言葉どおりの戦いぶりでした。。石井選手がK-1に来たことでトーナメント開催にも繋がったと思いますし、石井選手もK-1のベルトを獲るという大きな目標を持ってこのリングに来たと思うので、ここで大勝負が決まったんじゃないかと思います。対戦相手のボルケス選手は南米のエクアドル出身・在住の選手で南米やアメリカの大会で試合をしている選手です。ファイトスタイルとしてはボクシングと空手をミックスしたようなスタイルで、総合格闘技の試合もやっていて、戦い方が変則的な選手だと思います。その中で一発で倒す武器を持っているので、ムエタイスタイルの石井選手と変則スタイルのボルケス選手という、トーナメントならではの一回戦だと思います」

黒田斗真
「大阪でトーナメント開いてもらえることを嬉しく思います。前回6月に『THE MATCH 2022』に出場させてもらったんですけど、そこでは負けてしまったんで、今回、しっかり挽回するチャンスだと思っています。このトーナメントで負けたら全てを失うと僕は思っているので、何がなんでも死ぬ気でこのベルトは獲りに行こうと思ってます。(ベルトへの想いは?)バンタム級の初代のベルトということで、Krushでは池田選手はじめ色んな歴史があると思うんですけど、K-1のバンタム級は僕が持ってきたと思ってるので、僕がここはベルトを巻かないといけないと思います。

(1回戦の相手の印象は?)映像では少しだけ見させてもらったんですけど、タイ人(ムエタイ)だなっていう試合をしていて、蹴りとかもすごく速い選手です。ただあの蹴りも僕は一発ももらわないかなと思います。(決勝戦の相手について)石井選手と池田選手、正直どっちが上がってくるか予想はつかないんですけど、1回もやったことがない石井選手と僕はやりたいなと思っています。(石井の存在を意識している?)同じ階級でジュニアの時から強いのも知ってるので意識はもちろんしています」

ヨーシラー・チョー.ハーパヤック ※会見欠席のためメッセージのみ
「K-1でベルトを巻くチャンスが巡ってきたことをうれしく思う。黒田はK-1のトーナメントで優勝しているそうだが、自分の相手ではないと思っている。今、K-1ではムエタイ選手が活躍しているが、バンタム級でもムエタイがNo.1だということを証明したい」

中村プロデューサー
「黒田選手は昨年の日本バンタム級最強決定トーナメント優勝者で、あのトーナメントはK-1にとって初めてバンタム級でトーナメントでした。バンタム級の試合がどうなるのかと思って見ていた中で、黒田選手がバンタム級でもダウン・KOを量産して優勝して『バンタム級でもいける!』と手応えを感じたことをすごく覚えています。黒田選手は今年6月の『THE MATCH 2022』にも出場して、K-1バンタム級の顔としてここまでこの階級を引っ張ってきた選手です。その黒田選手にとってもK-1のベルトがかかったトーナメントというのはすごく大きいものだと思いますし、地元大阪でこういったビッグチャンスがきたというところも燃える材料だと思います。対戦相手のヨーシラー選手はムエタイの選手で、蹴りが主体の選手なんですけどファイトスタイルはアグレッシブで、荒々しくパンチで相手を仕留めにいくような戦い方をします。戦績も16連勝中で3年間無敗と聞いていて、実際試合を見てもアグレッシブでK-1ルールで戦っても強いと分かりました。前回9月のK-1でもジョムトーン選手やコンペット選手など、K-1の中でムエタイの選手が強さを見せていて、バンタム級を含む軽量級は特にムエタイ選手が強いと思うので、そういった相手と黒田選手が1回戦で戦うというのも面白いと思います」

壬生狼一輝
「(ババヤンのパネルを指さして)おい、こんなところに馬場がおるぞ!馬場が! おい、馬場に対抗できるのは会長しかおらんやろ。今から会長を召喚させるから待っとけ!(しばらく踊ったあと、猪木さんの真似で)元気があれば息子も元気になる。このバンタム級トーナメント、どうなるものか。危ぶむなかれ、危ぶめば道はなし。踏み出せばその一足が道となり、その一足が道となる。迷わず行けよ、行けばわかるさ。ありがとう! (ベルトへの想いは?)道はどんなに険しくとも、笑いながら歩こうぜ!(1回戦の相手の印象は?)自己紹介が遅れました。私は一輝の腹違いの兄=グレート・ミブです。一輝は今日欠席やけど、一輝が言うには『馬場、馬場しか知らん。印象は馬場』じゃ。(決勝戦の相手については)2回戦も一輝、決勝も一輝じゃ!全部、一輝じゃ!やる前に負けること考える馬鹿がいるかよ!(他の選手から対戦相手として名前が挙がらなかったが)いや悲しい。わし兄貴やけど、一輝の名前が出ないのは悲しいな。一輝もたぶん今落ち込んどる。帰って励ましてやるわ、わしが」

サンベル・ババヤン ※会見欠席のためメッセージのみ
「再びK-1で闘うこと、そしてベストウエイトのバンタム級で試合できることを嬉しく思う。壬生狼はスピードがある選手だが、俺のスピードにはついて来られないだろう。K-1チャンピオンになることは全ての格闘家にとっての夢で、初代バンタム級王者として軽量級の歴史を創っていきたい」

中村プロデューサー
「壬生狼は前Krushバンタム級のチャンピオンで、リング内外でバンタム級を盛り上げてきた立役者の一人です。ファイターとしてはプロデビューしてから無敗だったんですけど、連敗するなど苦しい時期もあって。8月のK-1の福岡大会で勝利を収めて、このトーナメント参戦を手繰り寄せた形となります。ババヤン選手は2019年にスーパー・バンタム級の世界最強決定トーナメントに参戦していて、1回戦で晃貴選手からハイキックでダウンを奪って判定勝利し、3位になっている選手です。その時は階級がなかったのでスーパー・バンタム級の試合だったんですけど、元々スーパー・バンタム級より軽い階級がベストウェイトだという話を聞いていて、バンタム級を作ったタイミングで、いつかババヤン選手も招聘しようと思っていました。トーナメントが決まって、待望のK-1再登場になったかなと思います。

 ヨーロッパの選手は軽くて55〜57kgで試合をする選手が多く、本来は53kgがベストウェイトなんだけど普段は重い階級で試合をしているという選手も多いです。今回K-1でバンタム級のトーナメントをやるということで、世界各国から53kgがベストウエイトの強豪が集まってきました。そのなかでK-1のベルトを争うというのは非常に嬉しいですし、K-1のベルトをかけた戦いにふさわしいメンバーが揃ったんじゃないかと思います」

 またリザーブファイトとして野田蒼と峯大樹の大阪対決が決定。それぞれ以下の意気込みを語っている。

野田蒼
「今回のトーナメント、俺はリザーブじゃなくて本戦のつもりです。俺だけ1回戦の相手が日本人でラッキーやなと思いました。全力で友達の夢を壊しにいこうと思ってます。このトーナメント俺が優勝します」

峯大樹
「トーナメント本戦に選ばれなくてめっちゃ悔しいですが、3年ぶりに地元大阪での試合なので、応援宜しくお願いします。しかも今回はK-1で、相手が蒼なんで本戦のどの試合よりも盛り上げて、しっかり勝ちにいきますので、皆さん会場まで応援に来て下さい」
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