インタビュー&コラム
[インタビュー]2016.3.24
K-1×Krushモバイル特別インタビュー ヨハネス・ウルフとはどんなファイターなのか!?(1)「試合中にウラベの戦い方を見極めてサイドキックを多用したんだ」
    
 3月4日(金)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催された「K-1 WORLD GP 2016 〜-65kg日本代表決定トーナメント〜」のスーパーファイトで-60kg王者・卜部弘嵩に判定勝利したヨハネス・ウルフ。

 回転技を含む多彩な蹴り技で弘嵩を翻弄し、初来日でビッグインパクトを残した。他に類を見ないウルフのファイトスタイルはいかにして作り上げられたのか。ウルフとコーチのイェンス・リントゥに話を聞いた。
■ヨハネス・ウルフとはどんなファイターなのか!?(2)>>

――K-1デビュー戦で現-60kg王者・卜部弘嵩選手に見事な判定勝利を収めました。試合後、どんな反響がありましたか?

ウルフ Facebookにたくさんの人たちから勝利を祝福するメッセージが届いて、とてもうれしく思っているよ。

――試合後の会見で「試合中に右手を怪我してしまった」というコメントがあり、今も右手には包帯が巻かれていますが、かなり自分の動きに影響を及ぼすような怪我だったのですか?

ウルフ いつもだったらもっと右のパンチを使うんだけど、1Rに右手を怪我してしまって、ほとんどパンチが打てなかった。2・3Rはゲームプランを変えて戦わざるをえなかったんだ(苦笑)。それでも自分がコーチのイェンスから教わっている技をK-1ファンの皆さんにお見せすることが出来たと思う。
――では試合当日にセコンドにもついていたイェンス・リントゥ コーチ(右)にもお話を聞かせてください。リントゥさんから見て、昨日のウルフ選手の試合はいかがでしたか?

リントゥ まず最初にヨハネスはとてもいい試合を見せてくれたと思う。戦前から勝てるという確固たる自信はあったんだけど、それを結果として見せられたことを満足しているよ。ヨハネスはまだ10歳〜11歳の頃に私のもとを訪れ、トレーニングをスタートした。私にはたくさんの生徒がいたんだけど、当時から今までずっとトレーニングを続けているのはヨハネスしかいない。そのヨハネスが今ではK-1からオファーをもらえる選手になり、K-1チャンピオンに勝ったというのは本当にうれしいことだよ。

 ご存知のようにドイツにはサッカーやアイスホッケーという国技があり、決してキックボクシングはポピュラーなスポーツではないし、サッカーやアイスホッケーで優秀な成績を残す人間であっても、途中で違う道に進むことも多い。そのなかにあってヨハネスは脇道にそれることなく、キックボクシングだけを追求し、今も精進しているんだ。

――ウルフ選手がサイドキックやバックキックを繰り出すたびに、会場からどよめきや歓声が起きていましたが、それは聞こえていましたか?

ウルフ もちろんよく聞こえていたし、観客のみんなが沸いてくれたことは本当にうれしい。ウラベとの試合について言えば、試合中にウラベの戦い方を見極めて、サイドキックを多用したんだ。ただ自分が狙ったところに蹴りが出せていたかと言われれば決してそうではない。もし自分が狙ったところを蹴っていれば、ウラベをノックアウトできていたわけだからね。そこはまだまだ自分も成長しなければいけないところだと思う。

――ウルフ選手のように回転系の蹴り技を使いこなす選手は他にいないので、日本のファンには大きなインパクトを残したと思います。

ウルフ このファイトスタイルはずっと自分がやってきたものだし、それをK-1という素晴らしい舞台で披露し、ファンに楽しんでもらえたことは本当に光栄だ。そして何よりこのスタイルを指導してくれたイェンスに感謝しているよ。

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