インタビュー&コラム
[インタビュー]2016.3.28
K-1×Krushモバイル特別インタビュー ヨハネス・ウルフとはどんなファイターなのか!?(2)「まだまだ自分の中では見せることが出来なかったテクニックがたくさんある」
    
 3月4日(金)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催された「K-1 WORLD GP 2016 〜-65kg日本代表決定トーナメント〜」のスーパーファイトで-60kg王者・卜部弘嵩に判定勝利したヨハネス・ウルフ。

 変則的な回転技を含む多彩な蹴り技で弘嵩を翻弄し、初来日でビッグインパクトを残した。他に類を見ないウルフのファイトスタイルはいかにして作り上げられたのか。ウルフとコーチのイェンス・リントゥに話を聞いた。
■ヨハネス・ウルフとはどんなファイターなのか!?(1)>>

――日本のファンはなぜウルフ選手がああいった戦い方をするようになったのかに興味を持っています。そこでリントゥさんにお話をお伺いしたいのですが、リントゥさんもプロのファイターとして活躍し、ISKA世界ミドル級王座など数々のタイトルを獲得しているそうですね。

リントゥ ヨハネスのスタイルはまさに私自身のスタイルと言っていいだろう。私が現役時代に気付いたことがあって、それは99%のファイターが直線的な動きで戦っているということ。そこで私は直線的ではなく、足を使ってたくさん動くことを思いついたんだ。例えば何も動かずにじっとしている相手と常に動き続けている相手。どちらが戦いにくいかを想像すれば、答えは後者のはずだ。また多くの指導者はローキック、ミドルキック、ハイキック、前蹴り…そのくらいの蹴り技を指導して終わるはずだ。でも私の場合はそれよりもさらに多くのバリエーションの蹴りを指導するようにしているんだよ。

――リントゥさんはどんな格闘技を学んで、自分のファイトスタイルを確立したのですか?

リントゥ ボクシング、アマチュアボクシング、キックボクシング…ドイツ国内の様々な格闘技のトレーナーの指導を受け、タイでムエタイの練習をしたこともある。そういったエッセンスを自分なりに解釈して自分のスタイルを確立させた。それを自分自身が創りだしたというのはおこがましいので、このファイトスタイルは自分が工夫して作り上げたものだと理解してもらえればと思う。
――例えば今回の試合では見せることが出来なかった技やテクニックはあるのですか?

ウルフ まだまだ自分の中では見せることが出来なかったテクニックがたくさんある。特に怪我の影響でボクシングの技術はほとんど出すことはできなかったね。これもイェンスからの教えで、試合中はどういう攻撃が有効か? どんなミスをすると相手の術中にはまってしまうのか? を考えながら戦わなければならない。だから違う相手と戦うことになれば、その時はまた自分のファイトスタイルは変わるだろう。試合が始まって相手の戦い方を瞬時に判断し、自分の戦い方を変える。それが自分のファイトスタイルだよ。

――ウルフ選手の再登場を期待している日本のファンにメッセージをいただけますか?

ウルフ 前日会見で『スペクタクルな試合を見せる』と話した通り、みなさんに面白い試合を見せられたと思う。もし9月の世界トーナメントに出場する機会をもらえるなら、ぜひまた日本に来ていい試合を見せたいと思っているよ!

■ヨハネス・ウルフとはどんなファイターなのか!?(1)>>
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