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[ニュース]2016.8.30
9・25RIZINでMMAルールに挑戦 木村"フィリップ"ミノル、K-1魂を持って相手を破壊する!「今の心境は初めてゲーオと試合が決まった時と似ている」
    
 9月25日(日)さいたまスーパーアリーナ「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2016無差別級トーナメント開幕戦」に総合格闘技(MMA)ルールで参戦し、チャールズ・“クレイジー・ホース”・ベネットと対戦する木村"フィリップ"ミノル。K-1-65kgのトップファイターとしてMMAルールに挑む心境を語った!
――いよいよ木村選手のRIZIN参戦、そしてMMA(総合格闘技)デビューが発表されました。率直に今はどんな心境ですか?

「オファーをいただいてからMMAの練習をスタートして、対戦相手としてチャールズ・“クレイジー・ホース”・ベネットのオファーをいただきました。具体的に対戦相手が決まって、よりリアルなイメージを持って練習を続けていて、記者会見で正式に試合を発表してからはさらに現実味が出てきましたね」

――記者会見も無事に終えて、今はワクワクしていますか?

「ワクワクもしますし、怖いと言えば怖いです。毎日毎日変なイメージが浮かんできます。でもこれを乗り越えたら気持ちいいんだろうなっていう予感もしています」

――正式にRIZINからオファーがあったのはどのタイミングだったのですか?

「6月のNOMAN戦が終わったあとですね」

――今までMMAをやる自分をイメージしたことはありますか?

「出たらどんな感じかな〜って考えたことがある程度ですね。でも実際にやるとなったらどうしよう?とは思わなかったです。だからMMAにはいいイメージしかしてなかったんですよ。スタンドで倒してグラウンドで殴って…みたいな(笑)」

――確かにわざわざ自分がやられる姿を想像することはないですよね(笑)。

「それで本格的にMMAの練習を始めたらやることが本当に多くて。MMAは打撃だけじゃなくて色んなことに警戒しないといけないじゃないですか?タックルも気を付けないといけないし、K-1以上に距離も大切にしないといけない。でもそうやって頭をフル回転させていると闘争心が湧き上がってくるんです。だからMMAをやると闘争本能が覚醒した感じがして練習が楽しいです。そして絶対にこれはK-1での戦いにも活きると思います」

――記者会見でもお話された通り、RIZINに出る以上はK-1ルールやMIXルールではなくMMAルールでやりたかったそうですね。

「ぶっちゃけベネットとK-1ルールとかMIXルールでやったら一瞬で倒せますよ。僕はああいう荒削りな選手は得意だから。でもRIZINで試合をするのにそれって意味がないじゃないですか。RIZINはMMAの大会なんだから、RIZINに出る以上、俺はそっちの土俵(MMA)でやります」

――MMAの練習はどちらでやられているのですか?

「GSA(GEN SPORTS ACADEMY)でオリンピック元日本代表の安達(巧)先生やZSTのチャンピオンになった山田崇太郎選手にレスリングや組み技を教わっています。あとは出稽古でパラエストラ松戸さんに行かせてもらったり、GSAに来るプロ選手の方たちとスパーリングしたりしています。松戸では川尻達也選手、GSAでは福田力選手とも練習させてもらいました」

――MMAを練習していて、どんなところが楽しいですか?

「タックルでテイクダウンされて、下になっちゃうけど立ち上がって、打撃のリスタートになった瞬間、殴りかかっていくのが好きです。相手が『うわ、立たれた…』と思って残念な顔をしているところを攻め込むのが楽しいです(笑)」

――そこに楽しさを感じるのはしっかりMMAをやり込んでいる証拠ですね。レスリング、組み技、寝技は初体験だと思うのですが、それについてはいかがでしょうか?

「僕はひたすら必死にやっているだけなんですけど、先生やコーチからは初心者にしてはセンスがすごいと褒めてもらっています。やっぱり練習では絶対になってはいけないポジションにもなるんですけど、そうなったらパワーで強引に脱出する感じです」

――やはりMMAであってもK-1で培った打撃で倒すことが理想ですか?

「はい。遠い距離からの打撃がメインになると思うんですけど、僕はK-1でも中間距離で打ち合うタイプじゃなくて、長い距離で戦うタイプだったから、それがMMAでもハマると思います。カウンター一発で仕留めたいですね」

――例えばK-1のトップファイターとして、今までのMMAにはないような打撃を見せたいですか?

「会見ではヴァンダレイ・シウバ選手やミルコ・クロコップ選手の名前を出させてもらいましたが、今の僕の理想はTJディラショー(※元UFC世界バンタム級王者、構えを小刻みに変えて様々な角度から繰り出す打撃を得意にしている)なんですよ。ディラショーの戦い方が自分の打撃を活かすスタイルなのかなと思って練習しています」

――これまで木村選手を応援してきたファンのみなさんにはどんな試合を見せたいですか?

「ずっと僕をK-1で見てきた人たちからすれば、もし僕がMMAファイターとK-1ルールで試合をしたら、普段のK-1よりもハードルの低い試合をすることになると思うんです。今のK-1は立ち技の最高峰で、世界中から猛者たちが集まってくる舞台だから、K-1ルールでやるならK-1ファイター同士が戦う方が間違いなくハイレベルで面白い。K-1ルールの木村"フィリップ"ミノルを見るんだったら、K-1で戦う僕を見に行く方が価値があるわけです。でも今回、俺はRIZINでMMAルールをやる。だからこそK-1ファンもRIZINの俺を見に行く価値があると思います」

――また木村選手のキャリアを振り返ると、ターニングポイントでビッグチャレンジがあって、そこで勝ってきたという歴史がありますよね。

「そうなんですよ。だから今の心境って初めてゲーオと試合が決まった時と似てるんです。すごく怖いし、不安もあるけど、これを乗り越えればその先に色んなものが開ける。今回のベネット戦も大きなチャレンジだけどなんとなく勝っちゃうんじゃないかなって予感がしています」

――それではこの試合を楽しみにしている人たちにメッセージをお願いします!

「僕はK-1の魂を持って相手を破壊する自分を作ってリングに立つので、K-1ファンもRIZINファンも盛り上がってくれたらうれしいです」
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