当初、今大会ではスーパー・ライト級（-65kg）タイトルマッチとして王者ゲーオ・ウィラサクレックVS挑戦者・山崎秀晃が行われる予定だったが、ゲーオが両側耳下線腫張（＝おたふく風邪）を発症しドクターストップ。急遽、山崎はスーパーファイトでゲーオと同門のゴンナパー・ウィラサクレックと対戦することになった。

　記者会見で山崎は大会直前のカード変更について「ゲーオ選手とタイトルマッチが決まってタイ修行にも行きましたし、この3カ月間はゲーオ対策もやって、ゲーオ選手を倒すためだけに生きてきました」と悔しさをにじませつつ「ただゲーオ選手がおたふく風邪になってしまって、それは仕方ないことであり、打倒ゲーオのために生きてきた3カ月間を大切にして次のステップに活かしていきたいと思っています」と語る。

　対戦相手のゴンナパーは現WPMF世界スーパー・ライト級王者で、ムエタイイベント「M-ONE」のエースとして活躍。対日本人戦績13戦12勝（7KO）1敗を誇る“日本人キラー”として知られるファイターで、山崎も「インターネットで試合映像を見たのですが、日本人相手に1敗しかしていない実力者で、ぬかりない相手だと思います」と分析する。

　しかし打倒ゲーオを掲げる山崎にとっては超えなければならない相手で、山崎自身「ゲーオ選手とタイプは違うけど、同じムエタイ選手ということで、練習してきたことは無駄じゃない。与えられた相手をクリアして、ゴンナパー選手をしっかり倒してゲーオ選手へのメッセージとしてお返ししたい」とゲーオ戦につなげるKO勝利を見せると誓った。

　一方、急遽参戦が決まったゴンナパーは「このような機会をいただけることを感謝します。私はムエタイ選手で、普段から練習しているので準備は出来ている」とコンディションは問題なし。「いい機会をもらえたので、山崎選手を倒してゴンナパーの名前を憶えてもらいたい。K-1ルールでも問題ない」と語っている。

　山崎は宣言通りのKO勝利で、改めて王者ゲーオに挑戦状をたたきつけることが出来るか？