2度目の防衛戦で台湾のキル・ビーを3RにハイキックでKOし、ベルトを防衛した女子王者KANA。ベルトと共に会見に出席すると「なんとしてもKOで防衛したかったので、KOで防衛できたことは素直にうれしかったです」と一夜明けた心境を語った。

　続く質疑応答でKANAは「ビー選手は思ったよりもスピードも手数もあって回転も速くて、そこでパンチをもらってしまいました。ダメージは全くなかったんですけど、ビー選手は最後まで気持ちが折れなくて精神力の強さを感じました」。

　序盤からローキックを効かせて、3R終了間際にハイキックでKOするという劇的な勝利に「今回はどうしても倒したかったので、ムキにならずに冷静に倒そうと思いました。結果的に倒せたことは収穫だったと思います」手応えを感じつつ「もうちょっと早い段階で倒せたかなという手応えもあったし、そこで倒せなかったことは今後の課題だと思います」と反省点も挙げた。

　これまでダブルメインイベントとして王座決定戦・防衛戦を続けてきたKANAだが、いずれもダブルメインイベント第1試合で、大会の最終試合＝大トリを務めたことはない。昨日は公言通りのKO勝利で会場を沸かせた後、リング上から「次はメインイベント（最終試合）で試合をやらせてほしい」というマイクアピールもあった。

　一夜明け会見でもKANAは改めてメインイベントでの防衛戦をアピールし、宮田充Krushプロデューサーからは「KANA選手のメインイベントに自分たちも一緒にトライしたい」という前向きなコメントが飛び出した。

KANA
「メインイベントで試合をしたいというのは前々から思っていたことです。今のままセミファイナル（ダブルメインの第1試合）で終わりたくないし、女子でもメインを任せられるくらいの選手になりたい。私はメインでも試合を盛り上げる自信があります。興行の最後の締めの試合なので、簡単なことではないと思いますし、プレッシャーもあると思いますが、私はそれを受ける覚悟を持っているので、メインを任せて欲しいです」

宮田充Krushプロデューサー
「KANA選手は王座決定戦も含めて3試合、ダブルメインイベントの第1試合として試合をやってもらいました。KANA選手でなければこういう空気にならないというか、独特のムードを持っている選手だと思います。タイトルがかかった試合をでは相手にも恵まれて、お客さんが沸く試合をやってくれています。

　試合順は同じ日にどんな選手が出て、どんなカードがあって、お客さんがどの試合を最後に見るのがいいのかな？と考えながら決めています。なので次のKANA選手の試合がいつ、どんな大会になるのかという話になるのですが、今回はしっかり3RKOで防衛を飾って、こういった宣言もあったので、僕は（メインを）任せてもいいかなと思います。一緒にトライしたいです」

　また宮田プロデューサーは「今、KANA選手には中国からオファーが来たり、ヨーロッパから『KANAと戦いたい』という売り込みも来ています。僕は次の防衛戦でヨーロッパの選手と激突してもいいと思っています」と次の防衛戦の相手としてヨーロッパの強豪を考えていると明言。

　以前から海外の強豪との対戦を希望していたKANAは「そういってもらえてうれしいです。これからどんどん強豪とやっていくことになると思いますが、Krushのベルトと共に世界に進出して、世界一強くなりたいです」と熱く語る。

　現在、大きな盛り上がりを見せている女子格闘技において、KANAは「私が立ち技、Krushで盛り上げれば日本の女子格闘技が盛り上がると思っています。私は立ち技にこだわって、どんどん盛り上げていきたいです。

　Krushのベルトは自分しか似合わないし、自分にしか盛り上げられないと思っています。これからは24時間Krushのチャンピオンとして責任を持って生きていくのでよろしくお願いします」とKrush女子王者として所信表明。Krushのベルトと共に上昇し続けるKANAの今後に注目だ！