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[ニュース]2015.11.3
-60kg王者・卜部功也、兄弟対決に特別な感情は一切なし!「もう気持ちは吹っ切れた。どの試合も大切に、どの試合も全力で勝ちに行く」
    
 11月3日(火・祝)東京・大久保のK-1ジム総本部にて、11月21日(土)国立代々木競技場第二体育館大会で開催される「K-1 WORLD GP 〜THE CHAMPIONSHIP〜」で初防衛戦に臨む-60kg王者・卜部功也と-55kg王者・武尊が公開練習を行った。

 K-1王者のダブル公開練習は観覧無料の一般公開形式で行われ、ジムスペースから溢れんばかりの観覧者が集まった。先にシャドーボクシングを行った功也はキレのある動きを見せ、3分1Rのマススパーリングでも武尊相手に卓越したディフェンス技術と的確な攻撃を披露し、調子の良さをアピールした。
 兄・卜部弘嵩との兄弟対決となった初防衛戦を前に「練習は順調ですね。兄と対戦が決まって悩んでいた部分はあったんですけど、今はもう気持ちも吹っ切れて、勝ちに行くためにトレーニングしています」と語る功也。

 弘嵩はこの試合に向けてタイの名門シッソーンピーノンジムでムエタイ修行を行っている最中だが「練習は普段と変わらずですね。あまりそういうことは意識していません。どの試合も大事ですし、タイトルマッチだからといって試合への想いの強さを分けていてはダメ。どの試合も大切に、どの試合も全力にというのが僕の中にあるので、いつも通り全力にやっています」と弘嵩対策として新たな練習を取り入れることはない。

 先月9日の記者会見では功也と弘嵩が同席。独特の緊張感が漂う会見となり、功也は「相手の気持ちが分かりました。本気なんだなって。それが分かって良かった」という。

 しかし「前までは意識していましたけど、最近はもう意識していない。数ある試合の中の一つ」と兄弟対決を過剰に意識することはなく「兄はパーフェクトではないけど、僕が持っていないものをたくさん持っている強い選手。9月のKrushでの試合は蹴りも出して、本当に強い兄の姿を見ることが出来た。勝つのは難しいと思うけど、完璧な兄に勝って本当に超えられると思う。あとはもう全力でやるだけです」とあくまで卜部弘嵩という挑戦者に勝つことに集中している。

 功也自身、チームドラゴンでの日々のトレーニングに加え、4・19代々木大会でのハビエル・エルナンデス戦後にボクシングジムでの出稽古をスタート。同大会で-65kg王者ゲーオ・フェアテックスと対戦する木村"フィリップ"ミノルともスパーリングを行い、己の技術に更なる磨きをかけている。

「ボクシングジムで出稽古するようになって、ボクシング技術は上がっているし、自分の成長を感じています。木村選手が1月にゲーオと試合する前にもサウスポー対策としてスパーリングしていたのですが、あれくらい危険な選手は他にいないし、兄とタイプは違うけどいい緊張感を持ってスパーリングが出来ているので、プラスになっています」

 今大会はK-1史上初4階級(-55kg、-60kg、-65kg、-70kg)でタイトルマッチが行われるが、ここでも功也は「特にそこを意識することはないですね。僕は全部の試合が大事だし、全部の試合に勝ちたい。ただそれだけです」と平常心。「とにかく全力で頑張ります。最高のコンディションを整えて、全力で戦って兄に勝ちたい。ここで勝ってさらに強くなるので、自分に期待してください」とファンにメッセージを送った。

 兄弟対決がクローズアップされる中、あくまで一人の挑戦者を退けるだけという姿勢を崩さなかった功也。11月21日のリングでも勝負に徹して、K-1王者としての強さを見せるつもりだ。
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