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[ニュース]2016.12.12
12・18「Krush.71」石川直生が第5代-60kg王座決定トーナメント【開幕戦Round.2】を徹底解説<後編>「真弘VS加藤は環境の変化がどう出るか?レオナVSDYNAMITEは強さを証明する戦い」
    
 12月18日(日)東京・後楽園ホール「Krush.71」で開催される第5代Krush-60kg王座決定トーナメント【開幕戦 Round.2】。現役時代にKrush-60kgで活躍した石川直生がトーナメント【開幕戦Round.2】4試合の見所を語る!
真弘選手は環境の変化で復活なるか?
加藤選手は蓋を開けてみるまで読めない


 山本真弘VS加藤港は僕にとって他人事と思えない試合ですね。僕の現役時代の最大の鬼門だった真弘選手と僕の現役最後の相手になった加藤選手が戦うことになって、本当はどちらも応援したいくらいです(苦笑)。

 同世代を戦い抜いたライバルとして山本真弘が復活する可能性がある…と言いたいところなのですが、正直なところ、最近の彼の試合を見ていて、確信を持って“可能性がある”とは言い切れません。

 あえて厳しく言うわけではなくて、ここ最近の戦績を客観的・現実的に見た時に、どうしてもそういう言い方になってしまうと思います。ただそんな中で練習環境を変えて、それが今の自分にしっくり来ているということを言っていて、だとするならそれをこの試合でしっかり見せてほしいですね。

 でも僕個人の話をすれば30歳を過ぎてから山田武士トレーナーと出会って、そこで選手として復活することが出来ました。そういった出会いや変化があれば真弘選手も復活できると思うし、真弘選手が本当に新しい環境で手応えを感じているなら、プロである以上、それを結果で見せなければいけないと思います。

 対戦相手の加藤選手は人を食ったようなコメントをする選手なんですけど、きっとあれは狙って言ってるんじゃなくて素でそうなんだと思います(笑)。だから本当に試合になると何をしてくるか分からない不気味な選手なんですよ。

 過去の試合を振り返っても、すごく強いなという試合をしたかと思えば、あれ?と思うような試合をすることもあって…蓋を開けてみるまで読めないんですよね。

 ただ加藤選手も練習環境を変えて最初の試合ですが、本人が言うように『過去最強に強くなっている』としたら怖いですよね。この試合に関しては個人的にどちらも応援したい一戦です。

今のレオナ選手は怖いものなし
DYNAMITE選手は勝てば注目度が上がる


 レオナ・ペタス選手はキャリアが浅い時期に青津潤平選手に勝って、それ以降もトップ選手たちに勝っていて実力がある選手だと思います。パンチの当て勘やパンチの重さは素晴らしいですよね。

 今までのレオナ選手はここで勝てば…というところで星を落とすこともありましたが、今年は中国でベルトを獲って、すごくいい状態だと思います。

 レオナ選手自身も『俺はこんなレベルじゃねえよ』という過信ではなく自信があると思うし、そのレオナ選手から見れば今の“DYNAMITE”橋佑太選手は怖い相手ではないはず。ここ最近のレオナ選手はそう思えるくらいの相手と戦っているし、もし僕が今のレオナ選手の立場なら『一回戦で俺の実力を証明してやる』と思うかもしれないですね。

 ただDYNAMITE選手も初代-60kg王座決定トーナメントに出ていた選手で、今回のトーナメントには特別な想いを持っていると思います。レオナ選手とは立場が違いますが、ここで自分の強さを見せるという部分では共通していますよね。

 一ファイターとして見た場合、DYNAMITE選手はもともと持っていた強いパンチに加えてローキックという武器も身につけて、間違いなくレベルは上がっています。あとはそれを試合で見せて、お客さんにインパクトを残せるかどうか?

【開幕戦Round.1】では覇家斗選手が島野浩太朗選手に勝って注目を集める存在になりましたが、DYNAMITE選手がレオナ選手に勝てば一気に注目度が上がると思います。

 今回のトーナメントはワンマッチを4試合続けて行う長丁場の戦いなので、間違いなく一回戦の勝ち方で選手自身もお客さんの見方も変わってくると思います。一回戦が終わった時点で優勝候補が出てくる。そんなトーナメントになると思います。

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