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[ニュース]2016.12.14
12・18「Krush.71」石川直生が-53kgタイトルマッチ 王者・武居由樹VS挑戦者・隆聖を徹底解説「ポイントは隆聖選手がタイトルマッチが決まって、どれだけ変わることが出来たか?」
    
 12月18日(日)東京・後楽園ホール「Krush.71」のメインイベントで行われるKrush-53kgタイトルマッチ 王者・武居由樹VS挑戦者・隆聖。石川直生がこの一戦の見所を語る!
武居選手はパンチの距離・蹴りの距離
どちらの距離でも戦えることが強み


武居選手はKrushの中でも蹴りの距離で戦える選手なんですよね。今はパンチ主体の選手が多くて、パンチの距離=近い距離で戦うスタイルが増えているのですが、武居選手は蹴りの距離=遠い距離で戦うことが出来ます。

しかも足を使って遠い間合いをキープするだけじゃなく、パンチの技術も高いので近い距離でも戦うことが出来るんです。初代-53kg王座決定トーナメントで見せた右アッパーはまさに近い距離のパンチですよね。

そして-53kgという最軽量級にも関わらず、KO率50%というのはすごいですね。首相撲やヒジ打ちがあるルールならまだしも、純粋にパンチと蹴りだけで戦うKrushルールでこれだけ倒せるということは攻撃力も桁外れです。

戦い方を見ていても試合をするごとにバージョンアップしているし、強くなっている実感もあるでしょう。結果を出してチャンピオンになって周りからの評価も上がって、武居選手は人生が楽しくて仕方ない。そのくらい武居選手は実力的にも精神的にも充実している時期だと思います。

タイトルマッチは選手の人生を変える
隆聖選手はどれだけ変わることが出来たか?


一方の隆聖選手は初代王座決定トーナメント準決勝で武居選手に負けたあと、出貝泰佑選手に勝ってからのタイトル挑戦で、客観的に見て『まだ早いだろう』という感想を持たれるかもしれません。でもここでそれやっちゃうの?というカードを組むのがKrushなんですよ。

僕自身、一度、引退を口にした次の試合で卜部弘嵩選手のタイトルに挑戦したことがありました。きっとあの時も周りは僕の王座挑戦に疑問があったと思うのですが、僕はあの試合が決まってから山田武士トレーナーと出会うことが出来ました。

試合はドローに終わってベルトを獲ることは出来ませんでしたが、あのタイミングでタイトルマッチが組まれたからこそ、山田さんと出会えて、そして選手として生まれ変わることが出来ました。

タイトルマッチはそのくらい選手の人生を変えて、成長させてくれるものなんです。隆聖選手は出貝選手に勝って自らの手で王座挑戦を勝ち取って、並々ならぬ決意を持ってタイトルに挑戦すると思います。

ただし武居選手と隆聖選手が試合をしたのが8カ月前で、武居有利は変わりません。だからこそ隆聖選手はタイトルマッチが決まって、どれだけ変わることが出来たか。そこが勝負のポイントになると思います。

武居選手にとっては初防衛戦という形式の試合で隆聖選手をKOすれば、-53kg=武居由樹が確固たるものになります。隆聖選手としても今の武居選手に勝てば、誰にも文句を言われない‐53kgのチャンピオンです。

‐53kgは今年タイトルが制定された新しい階級ですが、2016年最後の大会を締めるに相応しい、これぞKrushというタイトルマッチになると思います。

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