ニュース
[ニュース]2016.2.5
上原誠、K-1ヘビー級のエース候補はプロ野球を蹴って格闘技を選んだ男だった!「みんなまだ本物のヘビー級を知らない。自分の試合で会場が沸くのが想像できる」
    
 3月4日(金)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催される「K-1 WORLD GP 2016 IN JAPAN 〜-65kg日本代表決定トーナメント〜」。スーパーファイト出場選手インタビュー第2弾はK-1 HEAVYWEIGHT Fightで訓-NORI-と対戦する上原誠だ。
――今回のK-1参戦が決まった時の心境を聞かせてください。

「K-1は昔からある名前だし、今回は新しいK-1ということで、参戦が決まってすごくうれしい気持ちでした」

――新体制でスタートしたK-1を見て、どんなことを感じていますか?

「盛り上がり方が違うなと感じました。プロとしての魅せ方はエンターテイメントだと思うんで、そういう部分でもすごいなと思っていました。いつかチャンスがあれば新しいK-1に出たいと思っていましたね」

――上原選手は格闘技を始める前はずっと野球をやっていたんですよね?

「はい。僕はタイプ的に野球を筋肉でやっていたんですよ、技術じゃなくて(笑)。でもそれで結果を出せていたので、自分の中で“パワーがあればなんでもできる”という考えがありました。その時にちょうどボブ・サップが活躍していて、ミルコ・クロコップと試合することになったんですね。僕はどう考えてもサップに勝てるわけないじゃんと思っていたら、ミルコがサップに勝っちゃった。それを見て(格闘技は)違うんだなと思って、これは俺がやるしかないと思いました。あとは性格的にやんちゃなところもあったので、強くならなきゃいけないという気持ちは常にありましたね」

――ずっと野球を続けようという考えはなかったのですか?

「僕が行っていた高校は甲子園にも出るような強豪校で、僕自身ピッチャーで5番だったんです。実際に大学からも何校かスカウトがあったんですけど、もう野球をやりたくなかったので、全て断りました。そしたら当時の監督に『大学は行かなくていいからプロの入団テストだけ受けてくれ』と言われて、とりあえず3球団のテストを受けたら、今度はヤクルトスワローズの育成選手として合格しちゃったんです。でもそれも断りましたね」

――プロ野球選手になる可能性を捨てて、格闘家の道を選んだわけですが、悩みはなかったですか?

「格闘技は自分ひとりで結果を出してレベルを上げていく競技で、野球は団体競技だから1人のエラーで負けることもあるし、それで2〜3時間くらい説教されちゃう。そういうのがすごく嫌だったんです。なぜか野球をやりながらずっと強くなりたいと思っていたんで(笑)、迷いはなかったです」

――パワーにこだわりがある上原選手にとっては、やはり格闘技=ヘビー級ですか?

「もちろん、そうです。軽量級のスピードは技術と面白いと思うんですけど、軽量級の右ストレートやハイキックが重量級ではジャブなんです。だから本当にジャブ一発で効かされて倒されることもある。軽量級では多少何発か攻撃をもらっても大丈夫ですが、ヘビー級は本当に一発、触れられたら終わりです。そこがヘビー級の面白い部分ですよね」

――上原選手も自分のパワーや身体能力には自信がありますか?

「そうですね。一度、超有名外国人ファイターと体力測定で勝負するというテレビの企画があって、本当はその外国人選手がいかにすごいかを見せるのが目的だったんですけど、僕が6種目中5種目くらい勝っちゃって。その企画自体がお蔵入りしたことがあります(笑)」

――今のK-1は軽量級が盛り上がっていますが、自分がヘビー級を盛り上げていくという気持ちはありますか?

「はい。だからすごくやりがいを感じています。各階級にスターがいることは大事ですけど、その中でもK-1全体を自分が引っ張っていくつもりです。僕は自分の圧倒的なパワーで会場が沸くのが想像つくんですよ。なぜなら今のK-1ファンは本物のヘビー級のパワーを見たことがないから。本当に一発でも当たったら終わちゃうんだよというところを見せたいですね。それに連打のスピードは軽量級の方が上だけど、一発のスピードはヘビー級の方が上なんですよ。そういう部分も自分の試合で伝えていきたいですね」

――例えばもっと他の日本人ファイターたちにも出て来て欲しいですか?

「出て来ても構わないですけど……自分がブッ飛ばすだけですよ(苦笑)。僕は世界の相手と戦っていくつもりなんで、日本人とは違う存在なんだよというのを教えたいです」

――対戦相手の訓選手にはどんな印象を持っていますか?

「ぶっちゃけ印象はないですね。まぁ、1Rから2Rでじっくり時間をかけて倒します。怖さを教えたいんですよ、この相手はやばいなっていう。それには時間だと思うんです。すぐ倒して気がついたら控え室でした、はちょっと違う。じわじわ追い込んで『どうしよう? どうしよう?』と思わせて…きっと何回も時計を見るんですよ、『うわっ、まだ1分半もある』みたいな。そういう状況で倒すつもりです。ぶっちゃけ国内には相手いないです。試合でもスパーリングでもほとんど倒しちゃっているんで。今回が約1年ぶりの試合なので、アップみたいな感じで感覚を取り戻して、年内には海外の選手とやれたらいいなと思います」

――今のK-1ファンはほとんどヘビー級の試合を見ていないファンばかりなので、自分が試合をするには最高のタイミングだと思いますか?

「僕はそういう星のもとに生まれてるんですよ。僕の試合を見たお客さんたちが『やっぱりヘビー級が違うな』と言っているのが想像できます。みなさん楽しみにしておいてください」
トップページへ戻る