今大会では第2代王者・弘嵩の持つスーパー・フェザー級のベルトに挑戦する大雅。昨年9月の世界最強決定トーナメントでは決勝で卜部功也にKO負けし、準優勝に終わっているが「前回負けを素直に認めて、見返したくないけど試合を見返して（苦笑）、自分に足りないものを見つめなおしてきた」という。

　その一つがフィジカルトレーニングだ。「身体能力を上げて“アスリート”として強くならないといけないと思った。これからもっと強い外国人選手とやることを考えてもフィジカル強化は必要」と語る大雅は普段のジムワークにフィジカルトレーニングにも着手。「身体も大きくなってきたし、以前よりスピードもパワーもついてきた」と手ごたえを感じている。

　それ以外に「テクニックもそうだし、試合に向けての気持ちの面でも修正するところはあった。そういうところもあの時の自分には足りていなかったと思う」とテクニック・メンタルの両面も強化。

　公開練習として行った2分1Rのミット打ちでもスピーディかつパワフルな左ストレートと左ミドルを繰り出し、進化の一端を垣間見せた。

　大雅は王者・弘嵩と世界最強決定トーナメントの準決勝で対戦して判定勝利。今回は挑戦者という立場ながら、弘嵩のリベンジを受ける側でもある。

　正式に再戦が決まった後、改めて弘嵩の試合映像を見て研究し「初めて戦うつもりで練習しています」とする一方「一回勝っている相手なので今回は圧倒的に勝ちたい。絶対に強いという自信がある。二度と自分とやりたくないと思わせるくらいの試合をします」とゆるぎない自信がある。

　対戦カード発表会見やスカイツリーイベントでは互いに舌戦を繰り広げる場面もあり「スカイツリーイベントで色々言われているのを聞いてて、（弘嵩の「生意気なクソガキを早くやっちゃいたい」に対して）こっちこそ早くやってやりたいと思いました。徹底的にボコボコにしたいですね。なめんなって感じです」弘嵩へのイライラは募るばかりだ。

　弘嵩に対する感情的な部分は抜きにして「K-1のベルトはずっと欲しいと思っていたもの。僕はこれを目指してやってきた」と語る大雅。

　スーパー・バンタム級（-55kg）時代、初代王座決定トーナメントの決勝で敗れて、目の前のベルトを逃す経験をしているだけに「次こそラストくらいのつもりで戦う。盛り上げて負けるよりは徹底的に勝ちに行きたい。ベルトも取れずに一回勝った相手に負けてしまったら、僕は何も変わっていないと思われるので、変わった姿を見せたい」と今回のチャンスにかける想いは並々ならぬものがある。

　大雅が悲願のK-1王座奪取を成し遂げるか？