昨日の大会では第5代Krush-60kg王座決定トーナメント準々決勝が行われ、安保璃紅、郷州征宜、朝久泰央、レオナ・ぺタスが準決勝進出を決めた。一夜明け会見には準決勝で対戦する郷州と安保、レオナと朝久がそれぞれ分かれて出席し、準々決勝を振り返るとともに準決勝・決勝への意気込みを語った。

　準々決勝・第1試合で山本真弘と激しいダウンの応酬の末に劇的なKO勝利を収めた安保は「昨日は形的にKO勝ちで終われて良かったんですけど、反省点も見つけることができました。ジムのみんなからダメなところをいっぱい聞いて、それもまた勉強になったので次につなげたいと思います。昨日勝てたことは大きかったっと思います」と挨拶。

　先にダウンを奪われてからの逆転劇を「（真弘にダウンを奪われた）一発目のフックはさすがって感じました。あっちは狙っていたと思うし、勉強させらました。ただダメージはなかったし、僕は記憶がある限り倒すつもりでやってるんで『これから！これから！』って感じでした」と振り返り「ジムのみんなから『お前がやっていることはくじ引きだ』と言われました（苦笑）。会場を沸かせられるのはうれしいですけど、もっと技術的なところも見せられるので、次はそれも見せていきたいです」と準決勝ではテクニックも見せたいと話した。

　一方の郷州は準々決勝・第2試合で渡辺武と対戦。1Rと2Rに1度ずつダウンを奪うも、驚異的な粘りを見せる渡辺をKOするまでには至らなかった。「渡辺選手は前日会見で僕が言った通り、打ち合ってくれたのでうれしかったし、楽しかったです。ただ2度ダウンを奪えたのですが、KOできなかったことが残念です」と課題をあげつつ「倒しきれなかった悔しさを次にぶつけて倒してやろうと思うし、今は倒せる感覚が身についてきたので次に期待してくだしさい」と準決勝でのKO勝利を約束した。

　準決勝で対戦することになる両者はお互いの印象について「昨日の試合はちょっとしか見ていませんが、想定通りの勝ち上がりだったと思う。次に向けてしっかり勉強していきます」（安保）、「すぐに安保選手の試合を映像で確認したんですけど破壊力があると思った」（郷州）。

　するとここで郷州が「僕は破壊力でも負けないし、バチバチに打ち合ったら面白いと思います。安保選手とは打ち合い甲斐があるし、打ち合いたい。安保選手も打ち合うのは好きですよね？」と安保に打ち合いを要求。安保が返答に困っていると「安保選手もバチバチに打ち合うということで（笑）、男に二言はないはずです。準決勝は必ずKO決着になると思うし、勝つのは僕です」と半ば強引に安保を自分のペースに巻き込む。これにはさすがの安保も「打ち合うだけがすべてじゃない。僕は技術も出したいし、練習したことを出したいと思います」と苦笑いを浮かべて返答した。

　続いて「Krush-60kgのベルトへの思い入れは？」という問いには「ようやくベルトが目に見えるところまで来たので、この勢いで絶対に取っちゃいたいと思います。ベルトへの想いはトーナメントが始まる前から変わらないです。この調子であと2試合しっかり勝ってベルトにつなげたい」と安保。

　対する郷州は「僕は準決勝が26戦目、決勝が27戦目です。安保選手はまだ6戦の選手なので、まだまだベルトを獲るのは早いということを思い知らせてやりたい」と挑発。さらに「安保選手は若くてイケメンなので、僕の女性ファンが安保選手にとられそうでやりたくなかったです。僕の女性ファンと引き換えに、僕がKO勝ちしたいと思います。あとかっこいい安保選手のことが嫌いな男性の方はぜひ僕を応援してくれればと思います。僕の女性ファンより安保選手を嫌いな人が多いかもしれないので」と続けて笑いを誘った。

　一夜明け会見ではトークの上手さで郷州が一歩リード（？）。さあ試合ではどうなる！？