試合まで10日を切り、明日が追い込みの最終日だという大雅。「試合間近なんでコンディションはきついし、今は追い込み終盤で疲れています」と疲労はたまっているが「追い込みは順調です。疲れがとれたら（調子が）いいんじゃないかなって感覚があります」と仕上がりは万全だ。

　2月に卜部弘嵩に勝利して以降、大雅が力を入れて取り組んできたものは身体の使い方を意識するトレーニングとボクシングだ。大雅自身「身体の使い方を覚えて瞬発力が上がった感覚がある」と成果を感じ、ボクシングに関しても「パンチのテクニックが全体的に伸びている。カウンターだったり技の引き出しが増えてます」。その言葉通り、公開練習ではパワフルなパンチを繰り出していった。

「身体の使い方が前より上手くなっていて、カウンターや技の引き出しが増えました。瞬発力が上がった感覚があるし、攻撃もバリエーションが増えていますね。（ボクシングについては？）大橋ボクシングジムさんに週2回練習に行かせてもらっていて、パンチのテクニックが伸びています。

　トレーナーの佐久間（史朗）さんからは何が勉強になったと言っていいか分からないぐらい色んな技術を教えてもらっていて、気持ちの部分でも気合いを入れてもらっています。自分のなかですごくいい感覚を掴めていると思うので試合が楽しみです」

　対戦相手と皇治は対戦カード発表会見で乱闘騒ぎを起こした因縁の相手。大雅も怒り心頭かと思いきや、すでに怒りを通り越した様子で「全然レベルが違うと思っているんで、今はもう相手にすらしてないです。30歳近くの人（皇治）が20歳のチャンピオン（大雅）を挑発して、中指立てて…僕が小学生相手にそういうことをやっているようなものなので、人間として変わってるなって感じですね」と一刀両断。

　続けて「ぶっちゃけこんな試合をやっている暇はない。（ポスターには『混ぜるな、危険』というキャッチコピーが入っているが？）一発ももらわないで普通にKOすることが目標で、それを目指して集中している。あのレベルの相手に手こずっているようじゃだめだと思うので、しっかりレベルの違いを見せてKOで次に進みたい。今回ボディブローをたくさん教えてもらったんで、ボディでいじめてやりたいですね」と言い切る。

　皇治とのレベルの違いを強調する大雅だが「相手とはレベルは違うけど、相手のことを舐めるはないんで、今回はかなり練習している」と驕りはない。「試合が決まったからにはモチベーションを上げてやる。みんな僕に期待してくれていると思うので、期待以上のものを見せたい」と試合内容でも魅せると誓い「次はもっと強いやつと試合すると思うので、その時のためにも…ですね」と皇治戦をステップアップにするつもりだ。

　新生K-1初のさいたま大会について「会場が大きくなるのはうれしいし、どんな感じになるのか楽しみです」と大雅。来年3月に予定されているメインアリーナ大会に向けて「僕にはメインアリーナ大会で戦いたい相手がいる。これから全部勝ってメインアリーナに持っていけたら最高ですね」と意中の相手がいることを明かした。

　最後に大雅は「この試合を楽しみにしてくれている人がたくさんいるので、期待されている以上のパフォーマンスを見せます、入場から自分の世界に引き込んで楽しんでもらいたいです」とファンにメッセージ。皇治との因縁の一戦はどんな結末を迎えるか？