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[ニュース]2015.11.11
挑戦者・卜部弘嵩、宿命の兄弟対決に向けて静かに闘志を燃やす!「今、感情を抑えている方が試合になった時に爆発できる」
    
 11月11日(水)東京・町田のK-1 GYM DRAGONにて、11月21日(土)国立代々木競技場第二体育館大会で開催される「K-1 WORLD GP 〜THE CHAMPIONSHIP〜」でK-1 WORLD GP-60kg王者・卜部功也に挑む卜部弘嵩が公開練習を行った。

 宿命のタイトルマッチが目前に迫り「今週いっぱいまで追い込み練習をして、来週から減量に入って、疲れもとっていく感じです」と弘嵩。

 今回はタイトルマッチというだけでなく、実弟・功也との一騎打ちという特別な試合となったが、弘嵩自身「練習はいつもと変わらないんですけど、違うことと言えば、いつもはこのくらいの時期にピリピリしていたんですけど、今回はそういうことなく平常心をキープできていると思います」と気持ちが昂ることはないという。

 その理由は充実した練習が出来ているからに他ならない。10月9日に功也・弘嵩同席のもとで会見が行われた直後、弘嵩はタイに渡って名門シッソーンピーノンジムで2週間の合宿を敢行。今年2度目のムエタイ修行では、現地のトレーナーに功也の試合映像を見てもらい、入念に功也対策を練ってきた。
 そしてタイ修行ではこれ以上ないスパーリングパートナーの存在もあった。同ジムに所属する-70kgの世界的強豪シッティチャイだ。功也と同じサウスポースタイルのシッティチャイは弘嵩と同時期に試合を控えており「自然にシッティチャイとスパーリングすることが多かった。シッティチャイの対戦相手がちょうど僕と同じくらいの背格好だったので、ずっと2人でガチガチにスパーリングしていました」。

 公開練習ではジャブ、右ストレート、右アッパー、左フックを見せただけにとどまったが、それも「今回は蹴りが武器になると思うんで、あえて公開練習では見せたくなかった」から。「チャンピオンは今回の試合がすごく怖いはず。僕が対戦相手だから。功也が一番自分の怖さを知っていると思う」と充実の表情を浮かべ「タイに行く前はかなりピリピリしていたし、試合のことばかり考えていたけど、今はもう平常心を保てている。スカイツリーイベントでニアミスしたけど、それも気にならなかった」と今は己を磨くことだけに集中している。
 しかし1月のK-1 WORLD GP-60kg初代王座決定トーナメント決勝で功也に敗れた悔しさを忘れたわけではない。あくまで「まだ感情的になる必要はない」という弘嵩は「平常心をキープしておけば、試合の短い時間により集中することが出来る。今、感情を抑えている方が試合になった時に爆発できる」と試合当日まで様々な想いを胸に秘めているだけだ。

「今までは体力や技ばかりに目がいっていたけど、今回は心が鍛えられた。K-1のベルトは獲らなきゃいけないし、僕は獲れると思っていんるんで、あとはそれをどう見せるか?ですね」。弘嵩は静かに闘志を燃やし、11月21日にそのすべてをぶつけるつもりだ。
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