“中国の武尊”ことジュングァンとの初防衛戦に向けて3分1Rのミット打ちを披露した武尊。「疲れはピークなんですけど、状態はすごくいいですね。ラスト一週間くらい追い込みをやりきって最高の身体に仕上げたいなと思います」という言葉通り、気迫十分のミット打ちで好調をアピールした。


　武尊は6月のブバイサ・パスハエフ戦後からトータル・ワークアウトでフィジカルトレーニングをスタート。多い時で週5日はジムに通い「トレーニングの効果を感じているので、それが試合でどう出るか楽しみです」という。「身体全体が強くなって、パワーアップしている」武尊が特に手応えを感じているのが身体の使い方を学ぶトレーニングだ。トータルワークアウトでは身体の使い方を一から学び「身体の使い方を変えてパワー・スピード・スタミナがすべて上がっている」と自信をみなぎらせる。

「身体の使い方を一から教えてもらっていて、格闘技の練習をどれだけ効率よくできるかをトレーニングしています。今までどれだけ効率がよくなかったのかを痛感して、まだまだ自分には伸びしろがあると感じます。

（具体的にどう変わった？）身体の使い方を変えたことでパワー・スピード・スタミナ…すべてが上がっています。それが上がった分（攻撃を）出せる回数が増えるというか。身体を動かせる分、たくさん攻撃を出せるようになったかなと思います。今はまだ100％じゃないし、トレーニングの成果が出ても10％や20％だと思うのですが、それだけでもかなり変わると思います」


　対戦相手のジュングァンは攻撃力はもちろん打たれ強さも併せ持つタフなファイター。倒して勝つことは難しいタイプだが、武尊は「そういう相手の方が僕はモチベーションが上がる」と闘志を燃やす。

「この攻撃だったら倒せるだろうなという技も練習しているし、それプラス自分が強くなる練習もしています。ジュングァン選手はすごくタフで簡単に倒れる選手じゃないと思うのですが、今まで僕はそういう選手こそ倒してきました。相手が倒れないとか負けなしという方がモチベーションは上がるし、絶対にぶっ倒してやります」


　今回は初代K-1フェザー級王者として初防衛戦となるが「ベルトのことは意識はしていますけど、そこを考えると守る試合になってしまう。僕は守る試合は絶対にしないと決めているので、挑戦する試合をしようと思っています」と武尊。最後は「今回はタイトルマッチでセミファイナルに組んでもらいました。さいたまで初めてのセミファイナルで、メインはトーナメントの決勝ですけど、僕の試合で締めるくらいの最高の試合をして必ずKOで勝ちたいと思います」と大会の主役獲りを高らかに宣言した。