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[ニュース]2017.10.26
「K-1 WORLD GP」11.23(木・祝)さいたま 木村"フィリップ"ミノル、たくさんの修羅場を潜り抜けて城戸康裕にパンチを打ち込む!「意識がなくなるまで俺は向かっていく。危ない試合をして勝ちに行きます」
    
 10月25日(水)東京・三ノ輪のウィラサクレック ムエタイジム(本部ジム)にて、11月23日(木・祝)さいたまスーパーアリーナ・コミュニティアリーナ「K-1 WORLD GP JAPAN〜初代ヘビー級王座決定トーナメント〜」の[スーパーファイト/K-1ウェルター級/3分3R・延長1R]で城戸康裕と対戦する木村"フィリップ"ミノルが公開練習を行った。

 9月の初代ウェルター級王座決定トーナメント・一回戦では久保優太との元同門対決に惜しくも敗れている木村。今回は2大会連続での出場となったが「9月のトーナメントに向けて4カ月くらい追い込んでいて、今回の試合が決まって、その疲労を抜く作業を慎重にやってから練習を再開して…って感じなので、引き続き調子いいって感じです」と仕上がりの良さには自信を持っている。

 公開練習ではタイ人トレーナーを相手に3分1Rのミット打ちを行い、前蹴り、ミドル、ローキック、飛びヒザ蹴りと蹴り技も多用。「新しい環境になるとしっくりこないのが格闘家で、自分の場合はそれプラス1年くらいは総合の練習もやっていた。習得することが多くて、それを一個に集約しないと勝利がつかめなかった。今はそれが出来るようになって、自分のスタイルを貫きつつ、アクセントを加えられるようになった。試合の度にちょっとずつ良くなっている感じです」とムエタイ技術も取り入れたファイトスタイルに手応えを感じている。

 前回の久保戦について木村は「いつも自分は負けた試合は負けを認めて次に向けて頑張るタイプあなんですけど、あの試合は自分が負けたとは思っていない」と断言。「どう見ても自分の試合だったし、すべてを認めるわけにはいかない」と久保戦を振り返った。

「いつも自分は負けた試合は負けを認めて次に向けて頑張るタイプなんですけど、あの試合は自分が負けたとは思っていないですね。あの試合を見て相手選手の圧勝というやつがいたら相当なバカだと思うし、どう見ても自分の試合だったと思います。だから前回の試合はすべてを認めるわけにはいかないですよ。

 彼(久保)は光を消すのが上手いタイプなので、自分を出せたのは50%くらい。でも明らかに1Rのパンチは効いていたし、僕がビッグパンチで吹っ飛ばしたのにダウンじゃなくて…周りはのみんなはあれは理解できないって言っています。

 解説席も彼の圧勝みたいに言うし、俺の超やばいパンチが当たって相手が吹っ飛んでも黙るんですよ。あれは納得いかないし、結構ムカつきますね(苦笑)。実際に僕は彼のダッキングの仕方も研究してパンチを当てているのに『久保優太はディフェンスが上手い』っていう先入観で見てるんですよ。どんな試合だったかは彼自身が一番分かっていると思うし、絶対に俺は負けていない。それだけは言い続けています」

 対戦相手の城戸は6月の第2代スーパー・ウェルター級王座決定トーナメントで準優勝するなど、スーパー・ウェルター級のトップで活躍する日本人。今回からウェルター級に階級を下げ、木村がそれを迎え撃つ形の試合だ。木村は厳しい試合になることを予想しつつも「城戸選手はフラフラになっても侮れない相手。最後まで倒しきる」と語る。

「(会見で挑発的なコメントはなかったが?)今回は分かりやすいチャレンジで、僕がずっと小さい時から見ていたチャンピオンが相手。何か言うことを無理矢理探しても、それほど軽いものはない。だからリスペクトを持って戦いたいと思います。ほとんどの選手はこの試合を受けないだろうし、無謀な挑戦かもしれないけど、これはリスペクトだけを持った戦いです。

 僕はパンチに自信があってフィジカル面も上げて試合で勝ってきました。でもそれは63kg〜67.5kgの話で、彼は試合でも日頃からもそれ以上のもの(70kg)を経験しています。そこにひるむとより厳しい試合になると思うし、僕はいつも通りの試合をしないと自分の味を出せない。より一層自分に磨きをかけていますよ。

(城戸の気をつける点は?)大きく言うとカウンター。左ストレート、左ハイキック、左ヒザ蹴りが武器で、隙を突くのが上手い選手ですよね。下がりながらでも一瞬の隙をつける選手で、本当に倒しきるまでやらないといけない。どれだけフラフラでも侮れない相手ですよ。

 城戸選手はチンギス・アラゾフからもダウンを奪っていて、あれだけポテンシャルを持ったアラゾフがグラッとなっちゃうわけだから、僕がもらったらKOパンチですよ。それは自分でも分かっているし、僕はグラスジョー(※打たれ弱い)だから喰らわないようにしないといけないです(苦笑)。今まで以上に多くの修羅場をくぐって当てる感じになるでしょうけど、僕のパンチが当たれば倒れます」

 かつて木村は初代スーパー・ライト級王座決定トーナメントで一回戦負けした直後の試合で、王者ゲーオ・ウィラサクレックからダウンを奪って勝利したこともある。これまでのキャリアを振り返っても、逆境から這い上がって現在の地位を築いた男だ。

 今回の城戸戦も「負けらの再スタートで強い選手と試合を組んでもらえるのは格闘家として幸せなこと。こういう時こそ喜びを感じられるし、そう思っているときの選手は強いですよ」と精神的にも充実している。

「負けからの再スタートで強い相手と試合を組んでもらえるのは格闘家としてモチベーションが途切れることはない。もう一段階踏ん張れるので、心境的にうれしいし、戦いやすいですね。僕はずっと戦うことしかできないので純粋に幸せです。こういう時こそ戦える喜びを感じられるので、そういう時の選手は強いと思います。

 この試合をただの挑戦で終わらせるとただ頑張っただけで終わります。でもここを乗り越えられたら、他の選手と10試合やるのと同じくらいのものを得られると思うんですよ。だから僕にとってすごく意味のある一試合になると思います」

 ポスターには“問題作必至”のキャッチコピーが躍っているが「綺麗な淡々とした試合にならない。ラウンドが終わるごとに色んなハプニングが目まぐるしく起こる試合になるでしょうね。そこでやるからやられるかの場面が何回も来る気がします。僕も1回はダウンとすると思うんですよ。でも意識がなくなるまでは向かっていきます」と木村。

 ファンへのメッセージを求めると、木村は「今回は手ごわい相手とビッグマッチが組まれたと思います。みんな僕のことをハラハラ心配して、親戚の子を見守るような気でいると思うけど(笑)。今回も危ない試合をして勝ちに行きます。ここで勝てば相当なものを得られて、世界一流のファイターになれると思います。これからも僕を見守ってもらいたいです」。その拳でリングに嵐を巻き起こせ!
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