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[ニュース]2016.3.21
第5代-55kg王者・寺戸伸近がK-1王座挑戦の野望を語る!「自分にトーナメントをやっている時間はない。いきなりタイトルマッチをやらせてほしい」
    
 3月21日(月・祝)東京・大久保にあるGENスポーツパレスにて記者会見が行われ、3月20日(日)東京・後楽園ホール「Krush.64」で第5代Krush-55kg王座に就いた寺戸伸近が試合を振り返ると共に、今後の目標を語った。
 昨夜のメインイベントでは王者・堀尾竜司に勝利し、新王者となった寺戸。初代-55kg王座決定トーナメントから数えて約5年、悲願のKrush王座獲得を成し遂げた心境を「率直な感想から言うと獲りたくても獲れなかったベルトを遂に巻く日が来て、素直にホッとしています」と語る。

 試合そのものは序盤から寺戸が冷静に試合を進め、3Rに狙いすました飛びヒザ蹴りをズバリ。鮮やかな一撃でダウンを奪うと、堀尾の猛追を振り切って勝利を掴んだ。寺戸は勝負の決め手となった飛びヒザ蹴り、そして試合展開について振り返った。

「堀尾選手は色んな技のバリエーションがあるんで最初は警戒していましたけど、距離感などは自分のペースだなと思ったし、1Rが終わった時点で怖いものがないというか、これならいけると思いました、堀尾選手が2Rからギアを上げてくると思ったので、それも想定内の展開でした。

 飛びヒザは大技だと思うんですけど、堀尾選手は過去に飛びヒザでKOしている選手なんで、やってくると思っていた。だから逆に自分が飛びヒザを決めてやろうと思って、練習していました。あのタイミングで当てるというのはひらめきだと思うけど、練習した技が出せてよかったです。これで終わっちゃうかなという感触があったんですけど、それで立ってきたんですげえなと思いました。

(セコンドの山本優弥の指示は?)すごく聞こえました。僕は試合中に熱くなるタイプで、相手が打ち合いに来たら打ち合いたくなるんですけど、昨日はセコンドの指示で冷静に戦えたんじゃないかなと思います。セコンドからも『相手の飛びヒザ蹴りに気をつけろ』と言われていて、その意識を強めて警戒を強めて戦うことが出来ました。僕のセコンドの指示は相手にも聞こえると思うんで、それも上手い布石になったかなと思います」

 試合直後は「試合に勝てたという想いの方が強かったです。ベルトは巻きたかったけど、試合は勝つか負けるか。どっちがいいかと言われたら勝つことなんで、勝てたことがうれしかった」と寺戸。7連勝中の王者・堀尾からの王座奪取で「現役バリバリのKrushのチャンピオンに勝って、まだまだやっていけるという確信は持てました」という。

 そして寺戸は次なる目標として「Krushのチャンピオンになったということはこのベルトを守らなきゃいけないと思う」とKrush王座の防衛を掲げつつ「ここで止まって足踏みしている時間はない。自分にはもう一つ欲しいベルトがある」とK-1 WORLD GP-55kg王座への挑戦を表明。しかも「今年11月に-55kgで日本代表決定トーナメントがあるみたいですけど、自分は年齢も年齢なんでトーナメントをやっている時間はない。いきなりタイトルやらせてくれよって感じです」とK-1王者・武尊に挑戦状を叩きつけた。

 会見に同席した宮田充Krushプロデューサーは初防衛戦の相手について「今回寺戸選手がチャンピオンになったことで、挑戦を名乗り出てくる選手がいると思います。そこで上がってきた選手と防衛戦をやってもらうことになると思います」とコメント。寺戸のK-1王座挑戦については「こういうコメントがきっかけで動いていくと思う」とした上で「今、KrushファイターがK-1に、K-1ファイターがKrushにという流れになっているし、男だったら年齢関係なく欲深くいくべき。それでいいと思います。寺戸選手がチャンピオンになって満足せず、もう一本ベルトを欲しいという前向きなコメントが出たのがうれしいです」と寺戸の主張を後押しした。

 会見の最後、寺戸は「たくさんの応援ありがとうございました。試合後のマイクでも言わせてもらいましたが、みなさんの応援に後押しされてチャンピオンになることが出来ました。その人たちに最高の笑顔になってもらいたいと強く思うので、これからもみなさんに最高の笑顔を提供したいと思います」とメッセージ。新たな道を歩き出した35歳の王者・寺戸に注目だ。
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