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[ニュース]2018.3.9
「K-1 WORLD GP」3.21(水・祝)さいたま 新生K-1初の女子ファイトに向けてKANAが女子ボクシング世界王者・藤岡奈穂子と公開練習!!「藤岡さんの鉄拳を受け継いでパンチで倒します」(KANA)&「KANAちゃんには新しい道を創ってほしい」(藤岡)
    
3月5日(月)東京・大森にあるT&Hボクサフィットネスにて、3月21日(水・祝)さいたまスーパーアリーナ・メインアリーナで開催される「K-1 WORLD GP 2018 JAPAN 〜K'FESTA.1〜」の[スーパーファイト/K-1女子-50kg契約/3分3R・延長1R]でポリナ・ぺトゥホーヴァと対戦するKrush女子 -50kg王者KANAが公開練習を行った。
 新生K-1として初の女子の試合に臨むKANAが、日本人初世界5階級制覇を成し遂げた女子ボクシング世界王者・藤岡奈穂子と公開スパーリングを披露した。KANAと藤岡は野木丈司トレーナーを通じて知り合い、1年半ほど前からスパーリングをスタート。現在ではお互いのジムを行き来してスパーリングを重ねるパートナーとして切磋琢磨している。公開練習で2人は2分1Rのボクシング形式のスパーリングを公開し、互いにスピーディなパンチを披露。公開練習後、2人は普段練習で肌を合わせている感想や互いの印象を話した。


KANA
「当時、藤岡さんはボクシングの世界チャンピオンで4階級制覇している選手で、野木先生からも『藤岡ほど強い女子ボクサーはいない』と言われていて、最初のスパーリングの時は野木先生も来てくれたんですが、めちゃくちゃにやられましたね。圧倒された感想しかないですね(苦笑)。

(なぜボクシングのスパーリングをやろうと思った?)もともと自分はディフェンスも含めてパンチが苦手で、それがボクシングの練習をやろうと思ったきっかけです。それで藤岡さんとスパーリングさせてもらうようになって、試合と同じくらい得るものがあって、スパーリングが終わって家に帰ってからも藤岡さんの試合映像を見て、色んな技術をそのまま見よう見まねで真似して、すげえ盗んでいますね。

 藤岡さんとスパーリングする前日は気合いを入れないとやばいので、試合前日と同じルーティンをやっています。私が試合・練習で拳の交えた中で『このパンチをもらったらやばい』と思ったのは藤岡さんだけで、藤岡さんは本当に鉄の拳だと思っています」

藤岡奈穂子
「初めてKANAちゃんとスパーリングした時、全体的にバランスのいい選手だという印象を受けました。ボクシングは私の土俵なので、そこでやられたら立場がないんで(笑)、KANAちゃんは今の女子ボクシングでも通用すると思いました。スパーリングする度に課題は出てくると思うんですけど、次のスパーリングの時にはそれを完全に修正してくるんですよね。だからお互いに『こう来たからこうしよう』とか『これやられたらあれやろう』という感じですね。

 KANAちゃんが私から何かを盗もうとしているのも感じているし、実際にそう出来ていると思います。器用で努力もするし、私にとっても貴重なスパーリングパートナーですね。女子ボクシングでも選手のレベルがそれぞれあるので、KANAちゃんはレベルが高い選手なので助かります」


 昨年12月1日に藤岡はヨカスタ・バジェとWBO女子世界ライトフライ級王座決定戦、9日にKANAはメロニー・ヘウヘスとKrush女子-50kgタイトルマッチを戦い、共にベルトを巻いた。

 試合直前だったKANAは映像で藤岡の試合を観戦し、試合を終えていた藤岡は会場でKANAを応援し「1Rは黙って見ていようと思っていたのですが、2Rからは黙っていられませんでした(笑)」という。ボクシングとK-1・Krush、競技は違えど女子格闘家としてジャンルを引っ張る存在の2人。KANAは「藤岡さんのように世界最強を目指したい」と藤岡へのリスペクトを語り、藤岡も「KANAちゃんには新しい道を創ってほしい」とKANAにメッセージを送った。

KANA
「ボクシングとK-1は違う競技ですが自分も世界最強を目指しています。藤岡さんは5階級制覇していて、どの階級でも世界に通用することを証明していると思うので、私もそういう存在になりたいです。K-1で複数階級制覇は難しいですが、どの階級でも戦える選手になって、もっと世界と戦っていきたいです。まだ誰もやったことがないことを成し遂げているのが藤岡さんです。

 今回から新生K-1で初めて女子の試合が組まれて、どういうストーリーになるのか分かりませんが、誰もやったことがないことをやっていくのがこれからの自分だと思っています。こうして自分の近くに藤岡さんのような存在がいて、人間的にもファイター的にも尊敬しています」

藤岡奈穂子
「KANAちゃんはまだ若くて、私がKANAちゃんの年齢の時にここまで一生懸命やっていたのかな?と思います。KANAちゃんのようにしっかり土台を作っている選手はどんどん強くなっていくんだろうなと思うし、KANAちゃんは女子格闘技の希望だと思います。今回はK-1で初めての女子の試合で、これからどんどん新しい道を切り拓いて、新しい道を創っていって欲しいです。

 誰もやったことないことをやるのは気持ちいいし、カッコいい。自分自身、強さを証明しながらどんどん進んでいくことに憧れがあります。KANAちゃんも同じ志を持っていると感じているので、自分が(KANAのために)やれることはやりたいです。いつまで(格闘技を)やれるか分かりませんが、どんどん自分から色んなものを吸収してもらって、受け継いでほしいとまでは言えませんが、KANAちゃんオリジナルの道を創っていってほしいです」


 ポリナ・ぺトゥホーヴァとの一戦に向けてKANAは「トーナメント、タイトルマッチ、スーパーファイトがある中で、自分の存在を薄れさせてはいけないと思います。見ている人に印象を与えるためには倒して勝たないといけないし、やっぱりパンチでKOしたいですね。藤岡さんの鉄の拳を受け継ぎます!」と藤岡の前でパンチによる豪快KOを誓った。
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