“新生K-1史上最大のビッグマッチ”へ向けて、各選手が様々な公開練習を行う中、皇治はまさかの公開“治療”を行った。現在、K-1ジム・シルバーウルフでの出稽古を含め東京を拠点に練習している皇治は、公開練習の場所としてK-1参戦前からフィジカルトレーニングと身体のメンテナンスを任せている大阪市にある「パーソナルトレーニングスポットエレス」を指定。

　同所でトレーニングを公開した平山迅同様、フィジカルトレーニングを行うのかと思いきや…「たけぽん（武尊）が『アメリカで練習を積んで、パンチの打ち方などを大きく変えているので、試合までは非公開にしたい』と言ってたから、俺も練習を見せたくない」。そう言っておもむろに治療台にうつぶせになると、ジムの篠原茂清代表の針治療を受けるという公開“治療”を行った。

　針治療で身体を癒した皇治はインタビューに応じ「調子はめっちゃええ感じですよ。俺一人で活躍するなら慣れた土地（大阪）で練習してもよかったけど、俺は大阪にK-1を持って帰ると言うてもうたから、東京のこと大嫌いやったけどプライドを捨てて茨の道を進もうと思った」と東京で練習することを決意した理由を説明。

「大阪でもええ環境はいっぱいあるんですけど、自分も28歳になって、良くも悪くもゲスト扱いしてもらえる。そうじゃないキツイ環境で練習するために、今は東京でも練習しています。練習は相当キツイし、毎日へばってますけど（苦笑）、大阪で学んだことと東京で学んだことをプラスすればやばいんちゃいますかね」と新たな環境で強さを追及している。

　当初、皇治は卜部弘嵩とのスーパーファイトを予定していたが、対戦カードの変更により第4代スーパー・フェザー級王座決定トーナメントの一回戦として弘嵩と戦うことになった。「最初にオファーを受けた時はマジでトーナメントをやる気がなかったし、オファーを断りました」と打ち明けた皇治だが「K-1が盛り上がるためには俺が必要で、俺はファンのためにトーナメントに出る。それにてっぺんを目指してやらないとカッコ悪いし、今はトーナメントになっても何も思わないです」とすでに気持ちは切り替わっている。

　対戦相手の弘嵩とは最初の対戦カード発表会見から激しい舌戦を繰り広げてきたが、この日も皇治は「ヒロやん（弘嵩）のコメントはプロ意識がないし、俺に対して勘違いすんなとか言うてるけど、ファンもアンチも背負っているのは俺。ヒロやん一人じゃそこまでカバーでけへんやろうから、俺が色々背負ってやってるんですよ。お前が勘違いすんなって感じですね」と一刀両断。

「俺のことを叩き潰すとか言うとるわりにはファンを盛り上げることも言わへんし、重要な会見の時にはおらへんし（※弘嵩はトーナメント会見をインフルエンザで欠席）、俺に口で勝たれへん思ったら公開練習の時に『練習がきつくて相手のコメントは耳に入ってこない』って言いだすし…それやったらおとなしくしとけ！ずっと寝とけよ（苦笑）！」とまくしたてた。

　トーナメントで決勝まで勝ち進めば、対戦を希望している武尊との一戦が実現する可能性もある。「俺もまだまだ言いたいことがいっぱいあるけど、たけぽんとやると言って、それを言い続けて必死こいとったらこうなって。それやったら頑張っちゃおうかなって思うし、天才でも何でもない俺がどんどん上がっているように、必死こいてやってたら自分が言ったことを実現できると証明することが一番のモチベーションです」と武尊戦実現への想いを語った。

「今まで試合に関して自分が言うたことはやってきたし、正直あとは惰性で続けてもいいかな？と思っていました。そんな感じで試合に対して欲がなかったんですけど、今回シルバーウルフさんで練習させてもらって、ファンが喜ぶ試合しようと思うようになりました」という皇治。

「俺は痛いの嫌いやし、頭を使って戦ってきたけど、今回はオモロイ試合をしたいから、バチバチ殴ってやります」と激闘を予告し、最後は「ファンもアンチももっともっと騒いで、バカにしたいやつはバカにしてろ、と、毎回俺が出ている試合は俺が注目されとるし、それがプロ。3月21日は俺の日になると思っています」と力強い言葉でインタビューを締めくくった。この言葉通りに3月21日は“皇治の日”になるか！？