フェザー級王者・村越優汰のスーパーファイトも行われる今大会で、卜部弘嵩vs芦澤竜誠のフェザー級注目の一戦が決定した。フェザー級への転向を表明し、7月のKrush後楽園大会では日本vs中国全面対抗戦の大将戦で-58.5kg契約でシュエ・シェンジェンに勝利を収めた弘嵩。フェザー級転向初戦で、小澤海斗との喧嘩マッチで舌戦も含めて大きな注目を集めた芦澤と危険な邂逅を果たす。

　度々対戦相手に過激な発言を浴びせる芦澤だが、この日の会見では「本当は遊びたかったけど、遊びたかったのに試合をやる理由は相手が卜部選手だからです」と元K-1王者の弘嵩をリスペクトした発言。対する弘嵩も「フェザー級転向はもちろんタイトルを見据えての挑戦で、この試合は僕にとっても凄く大事な戦いになります。芦澤選手は今一番勢いに乗ってるんじゃないですかね」と芦澤の実力を高く評価する。

　芦澤は「婚約おめでとうございます」とモデル・タレントの高橋ユウさんとの婚約を発表した弘嵩に祝福の言葉を送ると「11月の試合は（弘嵩が）婚約してから初めての試合なんで絶対メディアにも注目される。メディア的には面白くないかもしれないけど、そこで俺がぶっ倒したらもっと注目が集まる」と堂々の主役宣言。一方の弘嵩は「見ているお客さんが想像している以上のものを見せるのがプロ。しっかり勝って次は俺しかいないだろうと周りが思うような試合をしたい」とフェザー級のベルトを見据えて大事な試合であることを強調する。

「卜部選手は一発・一発に本当に“殺気”がある選手。そういう選手とやるのは楽しいんで、ノーガードとかやっちゃおうかな。一発で決まる倒し合いがしたい」と弘嵩との対戦を心待ちにしている様子の芦澤。かねてから「KREST嫌い」を公言していた芦澤だが「俺はずっと前から武尊選手と卜部兄弟と山崎選手だけは認めてる」と現体制でのK-1旗揚げから活躍してきた選手たちには敬意を表した。

　フェザー級転向をキャリアの集大成と位置づけている弘嵩は「普段から節制して、練習も常に100％でやって、今が一番自分のキャリアの中でもプロの格闘家として生きているって感じです」とコンディションも充実している様子で「芦澤選手は面白い選手ですけど、僕も長いキャリアで色んな選手とやってきた。相手に合わせるというよりは、自分の強さを貫き通すというか、自分のやりたいようにやるだけです」と意気込みを語った。

　婚約を発表し、心身共に充実した状態で2階級制覇を見据える弘嵩と過激なビッグマウスと独特のファイトスタイルで大きな脚光を浴びている芦澤。フェザー級コンテンダー争いは話題性十分の一戦となりそうだ。