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[ニュース]2016.4.15
山本真弘、頭の整理と原点回帰で国内-60kg最強の座を取り戻す!「もう人事を尽くしたんで、あとは天命を待つだけです」
    
 4月15日(金)東京・三ノ輪のGolden Globeにて、4月24日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館「K-1 WORLD GP 2016 IN JAPAN 〜-60kg日本代表決定トーナメント〜」の1回戦で大雅と対戦する山本真弘が公開練習を行った。
 -60kg日本代表決定トーナメントまで10日を切り「調子はいつも通りです。常にいいパフォーマンスを出せるように練習から取り組んでいます」という真弘。

 いつも公開練習では気迫のこもったミット打ちを行っているが、この日は軽くシャドーボクシングを見せたのみで「さっきまでがっつり動いてきたんで、ここで張り切ってやってもしょうがないかな、と。いつもはしっかりやるんですけど、今回はああいう感じにさせてもらいました」と理由を説明した。

 では現在の仕上がりがどうかというと「去年からずっとやっていることに加えて、新しいこともやっているので、今回もいい感じです」。練習メニュー・内容はもちろん、食事法やコンディション調整なども万全で「あとはそれが試合でどう出るか。今は疲れがピークなんで、それが抜けて試合でどう出るかは自分でも楽しみです」と続ける。
 かつては"-60kg最強"とも評された真弘だが、近年では黒星も増えており、新世代のファイターたちに苦戦している印象は否めない。常々「自分の動きと今練習でやっていることが上手くハマれば結果につながると思う」と口にいているものの、なかなか実現していないという状況だ。

 しかし今回の真弘は「去年や一昨年までの自分とは違う」と言い切る。そこにはメンタル面での変化があったという。

「最近の試合と今回とではメンタルが一番違います。去年は試合中に焦ったり、頭と身体が噛み合わなかったり、そういうことが続いていたのですが、今年に入って心と身体が調和されてきました。結果を出せない時は頭の中がごちゃごちゃになっていて、引き出しを開けてもどこに何が入っているのか分からないような、頭が整理されていない状態でした。

 そうやって去年や一昨年は心と身体が合わなかったんですが、ある人に『頭を整理しなさい』と言われたことが自分的にビビッと来て。それに気を付けて練習するようになったら、動きが変わりましたね。今は頭の中がしっかり整理されて、動いているとポンポン引き出しを開けることが出来ます」

 これまで何度もワンデートーナメントで結果を残している真弘は「過去のトーナメントも絶対優勝しようと思って出たことがない。力みがない時にいい結果が出るし、今は同じような状況になっていて、いい感じの精神状態です」と持論を展開。

 1回戦で対戦する大雅について聞くと「構えが右か左か分かればそれだけで大丈夫です。試合映像を見ても戦っている相手が自分以外の人間だから、僕としては参考にならない。油断しているわけじゃなくて、気を付ける点だけ頭に入れておいて、あとは試合でアジャストします」とサラリ。「年齢は若いですけど、僕も大雅選手のくらいの頃はイケイケだったし、別にそこで勝負しようと思っていません」と続けた。
 準決勝以降のことは「考えてないです。誰が勝ち上がって来るかも運だから考えてない」という真弘は「もう人事を尽くしたんで天命を待つだけです」という境地。「結果を出せば復活と言われているし、負けたら叩かれるのがこの世界。ここで優勝して復活だとは思わなうけど、自分のパフォーマンスを出せなば結果につながる。そういう考えが自分にとっての原点回帰だし、いつも試合前はそうやって挑んでいた。最近はそれを忘れていたので、取り戻して戦いたいです」と"原点回帰"を口にした。

 若い選手たちが多いK-1において30歳・60戦を超えて、ベテランならではの言葉と雰囲気をまとうようになった真弘。かつて国内のトーナメントを総なめにした男が、原点回帰で-60kg日本王者の座を目指す。
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