2016年の初陣となった昨日の大会ではムエタイの強豪ヨーセンチャイ・ソー．ソーピットから見事なKO勝利を収めた-55kg王者・武尊。「ずっと戦いたかったタイ人と試合を組んでもらって、楽しく戦うことが出来ました」と挨拶し、ヨーセンチャイとの試合を振り返った。

「今回は僕なりにムエタイ対策を練っていてボディとローを効かせる作戦でした。ムエタイの選手が嫌がる動きが出来たと思います。

　色々と必殺技を用意していたんですけど、相手の技で警戒しているものもあって、あまりチャレンジする動きが出来なくて後悔しています。ただシャイニングウィザード（飛びヒザ蹴り）も含めて2〜3個は出せたかなと思います。

　ヨーセンチャイ選手はスネも固くて、ヒザ蹴りを腕でガードしたんですけど、今はちょっと腕が曲がりづらいです（苦笑）、やっぱりミドルやヒザ蹴りは強かったです。あと左目が赤くなって恥ずかしいんですけど、意外とパンチが硬かったですね」

　これでタイ人に勝つという一つの課題をクリアした武尊。「もう一度、タイ人と戦いたいか？」という質問には「タイにも世界にも強い選手が多いと思うので、K-1にチャレンジしたい選手がいれば戦いたい」とどんな強豪でも迎え撃つつもりだ。

　会見では前田憲作K-1プロデューサーが「武尊選手はK-1王者の中でもK-1を支えていこうという想いが強い選手。昨日もチャンピオンらしい試合で元ムエタイ王者に勝ちましたし、ぜひ6月大会にも出場して欲しいと思います」と6・24代々木大会への参戦について触れる場面もあった。

　これに対して武尊も「僕は試合が大好きなんで6月にも出して欲しいです。4月は僕がやりたい選手をリクエストさせてもらったんで、次はファンのみなさんが見たい選手やK-1が用意してくれる選手と戦いたいと思います」とスタンバイOKだ。

　昨日は2度対戦経験がある大雅が-60kg日本代表決定トーナメントで優勝。「階級は違うけど全階級がライバルだと思っている」という武尊は「今年の目標だった秒殺は先を越されちゃったけど、僕も次で巻き返す。毎年目標にしている全試合KO勝ちのKOはクリアしたんで、次は秒殺したいと思います」と今回以上のビッグインパクトを誓った。